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<御嶽山噴火>「前兆なし」、富士山も同様の恐れ

(2014/9/28 07:58)

 長野、岐阜両県にまたがる御嶽山の噴火で、静岡県内では28日未明にも、富士山頂付近などで降灰が予想される。明白な前兆現象がないまま噴火に至った今回のケースについて、火山学者は「富士山でいつ同様の噴火が起きてもおかしくない」と声をそろえる。噴石などから身を守るため「登山者にヘルメット着用を義務づけるべきだ」との意見もある。
 気象庁の富士山噴火警戒レベルは5段階で区分され、現在は1(平常)。小規模な噴火が発生した場合や地震・微動が増加した場合に「火口周辺警報」を発表し、レベルを3に引き上げて入山規制を行う。
 火山噴火予知連絡会伊豆部会委員を務める小山真人静岡大教授は、御嶽山の噴火が「マグマの大規模な上昇ではなく、地熱活動の変化による水蒸気爆発だろう。こういう噴火は高精度の観測機器でも前兆を捉えにくい」と話す。富士山火口にも過去の水蒸気爆発の痕跡があり、同様の噴火は起こり得るという。
 中腹にある宝永火口のように山頂以外でも噴火が起こるとして、小山教授は登山者対策の重要性を説く。
 県防災・原子力学術会議地震・火山対策分科会会長の藤井敏嗣東京大名誉教授は「富士山は活火山。登山者にはヘルメットが必要だ」と強調する。今年は15日までに静岡、山梨両県の登山道が閉鎖されたが、シーズン中の登山道は渋滞する。藤井会長は「避難路や情報伝達方法の検討が急務だ」と訴える。
 静岡、山梨、神奈川の3県などでつくる富士山火山防災対策協議会は12日、広域避難計画「対策編」の骨子を示し、10項目の避難対策の中に「登山者への情報伝達」を設けた。協議会は年度内に具体策をまとめる。

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