蹴球探訪
英に逸材16歳「夢は日本のフル代表」
サイ・ゴダード(3月18日)
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【大リーグ】ジーター有終サヨナラ打 本拠地最終戦で主将が決めた2014年9月27日 紙面から ◇ヤンキース6−5オリオールズ【ニューヨーク穐村賢】主役が決めた! 今季限りでの引退を表明しているヤンキースのデレク・ジーター遊撃手(40)が25日(日本時間26日)、本拠地での今季最終戦で5−5の9回にサヨナラ打。メジャー通算3463本目となる劇的打を右前に運び、満員のファンを総立ちにさせた。1回にも適時二塁打を放ち、5打数2安打3打点の活躍。試合後にはかつての仲間も見守る中で遊撃の位置で祈りをささげ、目を潤ませた主将。名門の象徴としてチームを引っ張ってきた男は、最後までヒーローを演じきった。 ◆まるでドラマまるで筋書きのあるドラマだった。現役最後のヤンキースタジアム。同点の9回1死二塁。スタンドには今季最多の4万8613人。これ以上ない舞台で、背番号2が初球をたたく。代名詞とも言える右打ち。打球は一、二塁間を破り、二走リチャードソンがホームへ。瞬間、一塁を回ったジーターは跳びはねて両腕を突き上げた。 「泣くまいと必死だった。みんな『ありがとう』と言ってくれるけど、みんなの声援のおかげでここまでプレーを続けられたんだ。ずっと応援してくれて『ありがとう』」。本拠地でのラスト安打は劇的すぎるサヨナラ打。興奮のるつぼと化した球場の中心で、英雄は目を潤ませた。 ◆NY一筋20年ピンストライプ一筋20年。スーパースターといえど、この日ばかりは平常心ではいられなかった。「きょう、どんなプレーをしたか覚えてないんだ」。1回無死一塁の打席に向かう際にはひじ当てを忘れるなど緊張しっぱなし。それでも、直球を左中間にはじき返す先制打。7回には1死満塁でゴロに倒れたが、併殺を焦った遊撃手が悪送球して2点が入った。「自分は他の誰よりも一生懸命にプレーしてきた」。その言葉通り、ゴロでも全力で一塁へ走って追加点を演出した。 幼少期からヤンキースファン。レギュラー定着1年目の1996年にワールドシリーズ(WS)を制し、憧れの球団の顔となった。黄金時代を支え、手にしたチャンピオンリングは5つ。試合後はともに常勝軍団を築き上げたポサダ元捕手、リベラ、ペティット元投手らが見守る中、遊撃の位置で祈りをささげた。 ◆遊撃では最後「遊撃手としてこの試合が最後。この景色を目に焼き付けておきたかった」。チームは前日にポストシーズン(PS)進出の望みが消滅。打率2割5分5厘、4本塁打のジーターに敗因を求める声もある。だが、最後に見せた勝負強さは、まさにニューヨークを熱狂させてきた「デレク・ジーター」そのものだ。 「4、5歳から夢に見てきたことが今、終わった。すべての人に感謝したい」。残り3戦は出場するとしても指名打者の見込み。数々の名勝負を演じてきた男が最後に残した最高の名場面。伝説をまた一つ刻み、背番号2はホームに別れを告げた。 PR情報
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