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サイ・ゴダード(3月18日)
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【プロ野球】巨人V3 原監督涙…亡き父に届けた2014年9月27日 紙面から
◇巨人6−3DeNAセ・リーグは26日、巨人の3年連続36度目(1リーグ時代を含めると45度目)の優勝が決まった。優勝マジック2で迎えたこの日は横浜スタジアムでDeNAに6−3で勝ち、2位の広島が甲子園で阪神に3−4で敗れたため、リーグ3連覇が決まった。ナインはV決定後に原辰徳監督(56)を胴上げ。球団創設80周年に花を添えた。日本シリーズ進出を争うクライマックスシリーズ(CS)は10月11日に始まり、巨人は15日から東京ドームで行われるファイナルステージで、ファーストステージの勝者と対戦する。 ◇ 巨人は4回に亀井の右前打と片岡の2点中前打で3点を先行。6回はアンダーソンの2ランと村田のソロで3点を加えた。内海は11三振を奪い、8回途中3失点で7勝目を挙げた。DeNAは井納が5失点と粘れなかった。 宙を舞う。目には涙が浮かんでいた。原監督にとってレギュラーシーズン7度目の胴上げは、高校時代を過ごした神奈川での舞い。リーグ3連覇を達成したナインの手で8度、ハマの夜空に力強く押し上げられた。5月29日に父の原貢さんを亡くした指揮官。一生涯の記憶に残る舞いになった。 「全員団結して、もがき、汗をかき、知恵を出して、頑張ってくれました。本当に大きい喜びになっております」とチームをたたえた原監督。貢さんにゆかりのある球場でリーグ優勝を決められただけに、インタビューでの声は自然と震える。「この横浜スタジアムで胴上げできたというのは喜んでいると思います」−。 苦しんだ。阿部や村田ら中軸が不調に苦しみ、3割打者はゼロ。投手陣は先発陣、ブルペン陣が不安定。しかし、覚悟していた。「昨年の日本シリーズで敗れ、勢いが止まった」。危機感をぬぐうため、自ら率先してチームを動かしていった。 4番は7人を取っ替え引っ替え。中軸でも代打を告げた。7月23日の阪神戦(甲子園)では9回に「最高の走者」という鈴木を走らせて、決勝点を奪った。守備も同じ。7月11日の阪神戦(東京ドーム)は内野5人シフト。9月にも先発の沢村を1イニングで降板させると、次は中3日で登板させた。 開幕前、一つの信念があった。「今年のチームに勢いをつけるには2、3倍のエネルギーが必要だ」。一人に頼らず、全員で戦う。理想に向けてチームを刺激した。悲報もあった。野球の師でもある貢さんの死だった。 「正々堂々、進んでいこうな」と説いた父。忘れられないシーンが一つある。東海大相模高1年夏の甲子園、1回戦の土浦日大戦。1点を追う9回2死一塁、あと一人の場面で監督の貢さんが出したサインは盗塁。アウトならば試合終了の窮地でも、攻めの信念を貫いた。その息子として、開幕前の決意は変えられなかった。 結果は実った。最後まで攻める姿勢は粘りを生んだ。後半戦の2位と0・5ゲーム差の試合は5戦全勝。土俵際でビクともしなかった。逆転勝ちは31試合。全員で劣勢をはね返した。原動力は動のタクト。「ベンチ、選手が動き、新しい力が生まれた。このエネルギーでなければ、追い上げには耐えられなかった」と川相ヘッドコーチ。原監督も「団結力、ここぞという時の守備力は80年の歴史の中で一番強い」と胸を張った。 球団創設80周年を飾るリーグ3連覇。ファン、貢さん、昨年まで監督付として自らを支え、1月に死去した水沢薫さんに吉報を届けた。 「いろんな力がわれわれに力をくださったのかな、という感謝をしております」 まだ、道は続く。「さらに強いジャイアンツを目指し、ひと山、ふた山、乗り越えられるよう頑張っていきたい」と原監督。目標は日本一奪回。さらなる高みに向け、歩みを進める。 (川越亮太) PR情報
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