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国際
【主張】スコットランド 英国に留まってよかった
英国政治の不安定化は金融資本市場にも悪影響を及ぼす。残留決定で、一時急落した英通貨ポンドは買い戻されたが、市場の反乱はいつ再燃しても不思議ではない。英政府は、市場への影響を最小限に留めるよう、対策に全力をつくす責務もある。
事は英国内に留まらない。今回の住民投票は、スペインのカタルーニャ自治州の分離独立運動などに再び火をつけている。
民族自決の原則は尊重されるべきだが、武力衝突が続いた北アイルランド紛争は記憶に新しい。分離独立機運の台頭を甘く見てはならない。同様の問題を抱える欧州の国々はくれぐれも安定が損なわれぬよう対応してもらいたい。
欧州連合(EU)は今、統合プロセスの岐路にある。組織急拡大の結果、加盟国の利害が対立する局面が増え、意思決定が困難になっている。スコットランドの選択は、中央と地方の対立が民主的に回避された点で、統合の今後にも回答を示したといえないか。
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