遂に阿里巴巴集団アリババ・グループ)がニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場しましたね。

9月26日終値で時価総額が約25兆円という怪物ぶりです。

それがいかに巨大な額かというと、
アリババの競合会社でもあるAmazon.comアマゾン)は約16兆円……

もうアマゾンを超えています。

ちなみに同じく競合相手?である楽天は約1.7兆円。

  

IT企業という括りで比べると、 Facebookフェイスブック)が約22兆円。

フェイスブックすらもう抜かれています……

IT業界の最後の砦?であるGoogleグーグル)は約43兆円で、
まだまだアリババとは大きな開きがあります(何故か少し安堵感)。

   

そんな勢いそのままにアリババ創業者の馬雲ジャック・マー)が、
2014年の中国富豪ランキングで1位になったそうです。

中国のビジネス情報サイト『胡潤百富』によると、馬雲氏の資産額は250億ドル(約2.7兆円)!

その胡潤百富で中国のランキングを見ていたら、この1年で順位の大変動が起きていました。

  

まずはこのランキングを見て下さい。

   2014年度版 中国富豪ランキングTop10   

10位 雷軍 (Lei Jun) 75億ドル(約8000億円)

1969年12月16日(44歳)

北京小米科技Xiaomi) 創業者

エンジェル投資家としても有名で、これまでに20を超える企業に投資

別名『中国のジョブズ』とも呼ばれ、

Xiaomiスマートフォンを発売してから、雷军氏がジョブズ流経営を研究、
ジョブズ流プレゼンを丸ごとまねた。
特に、発表会での喋り方、間の取りかた、歩き方、黒シャツにブルージーンズのような服装まで、
ジョブズを徹底的に模倣した。wiki

このやり方が成功して、中国で高いブランドとシェアを創りだした。

  

9位 刘强东Liu Qiangdong) 88億ドル(約9500億円)

1974年2月14日(40歳)

JD.com 創業者

JD.comは中国を代表するEC企業のひとつで、ネット通販が主力です。
要はアマゾンやアリババの競合相手になりますね。

  

8位 严彬Yan Bin)100億ドル(約1兆800億円)

1954年(60歳)

Reignwood Group 創業者

不動産や投資など多岐多様なビスネスを展開していますが、
Reignwoodは中国でエナジードリンクのRedBullの販売を手がけ成功したことから、
大きく飛躍していきます。

非公開会社

  

7位 严介和Yan Jiehe)142億ドル(約1兆5,000億円)

1960年(55歳)

中国太平洋建設集团China Pacific Construction)創業者
   

6位 李彦宏(Li Yanhong)175億ドル(約1兆9000億円)

1968年11月17日(43歳)

Baidu 創業者

中国で最大シェアを誇る検索サービス

日本ではBaiduと聞けば、ネガティブな印象がありますね。
何故なら、強く中国共産党の意志を汲んだサービスとシステムですから……

   

5位 马化腾Ma Huateng)181億ドル(約1超9,500億円)

1971年10月29日(42歳)

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Tencent 創業者

ソーシャルネットワーキングサイト、インターネットメッセンジャー、Webホスティングサービスなど

人気オンラインゲーム「リーグ・オブ・レジェンズ」を運営する米ライオット・ゲームズ社、及びUnreal Engineで知られる米Epic Games社の親会社でもあり、また、韓国最大のモバイルチャットアプリ「カカオトーク」を提供する韓国カカオ社、および韓国第3位のゲーム企業であるCJゲームス(CJグループ)の大株主でもある wiki
       
ふたり同額で

3位 宗庆后Zong Qinghou)208億ドル(約2兆2500億円)

1945年10月(68歳)

Wahaha Group 創業者

中国で最大の飲料メーカー

非公開会社

   

3位 李河君Li Hejun)208億ドル(約2兆2500億円)

1967年(47歳)

Hanergy 創業者

再生可能エネルギー、主にソーラーパネルの世界最大の製造会社

   

2位 王健林Wang Jianlin)242億ドル(約2兆6,000億円)

1954年10月(59歳)

万達集団ワンダ・グループ)創業者

中国最大の不動産会社、そして世界最大の映画館チェーン(中国最大の万達電影と米AMC)

   

1位 馬雲Jack Ma)250億ドル(約2兆7000億円)

jack 2014年版 中国富豪ランキングTop10 流れが変わり始めたか?
photo by Reuters

1964年10月15日(49歳)

阿里巴巴集団アリババ・グループ)創業者

アリババについては、もう言わずもがなですよね?

     

正直、このランキングの半分以上は知らない人たちばかりでした(汗)。

ただその中で昨年までとのランキングの大きな違いは、
不動産関連の富豪が昨年はTop10に6人いましたが、今年は2人にまで減ったことです。

  

そして、ITやハイテク関連企業の富豪が一気にランクアップしてきました。

特に今回注目すべきは10位にランクインしてきた雷軍氏でしょう。

彼は中国共産党絡みや不動産投機で資産を増やしてきた、
ある意味、旧世代の中国の富豪たちとは一線を画しています。

最初はスティーブ・ジョブズの徹底的な真似から入りましたが、
今では彼自身がブランドにもなり、そして”高品質で低価格“という点を突き詰めたスマートフォンを作って、
それを卓越したマーケティング売り込む。

mi 2014年版 中国富豪ランキングTop10 流れが変わり始めたか?
デザインもシンプルで悪くないよね?

それが今、中華圏で大ヒットしています。

中華圏でアップルのシェアをも奪いつつ、それ以上にサムスンのシェアを奪い取っています。

ターゲットが被りやすいサムスンが今1番、雷軍氏とXiaomiを恐れているでしょうね。

数年前までの中国は、
 
・低所得層が中国のパチもんスマホ
・中間所得層がサムスン
・高所得層がアップル

簡単に見るとね。

そのど真ん中にXiaomiがものすごい勢いで入り込んできてるんです。

デザインも悪くない、性能も悪くないのに値段がサムスンより安い!

ハイ、中国人がサムスンを買う理由はないですね?

 
最後に、このランキングはあくまで中国の財界人のみです(当たり前ですね)。
中国共産党のお偉いさん達は一体どれほどの富を貯めこんでるんでしょうか?


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