昨年12月、昨季まで在籍したブルワーズからトレードでロ軍に加入。開幕前から「優勝を狙えるチームに来た」と自覚を口にしていた。しかし、7月に左脚の付け根を痛め、メジャー3年目で初の故障者リスト入り。マイナーでの試合も経験した。
それでも、重圧のかかるシーズン佳境で“打ち出の小づち状態”。ここ11戦では41打数19安打で打率・463。球団の広報資料でも「青木は『五条』(カンザス市内の日本料理店)の鉄板焼きより熱い」とその活躍を表現している。
シャンパンファイトの後は球場に残ったファンのため、再びグラウンドに現れた青木。「ノリ!! ノリ!!」との大コールに手を振った。地区首位のタイガースが敗れ、残り2試合でゲーム差は「1」。逆転Vの可能性を残している。
「あと2勝して(優勝の)望みをつなげたい。きょうはうれしいが、また次を目指したい。もう1回といわず2回、3回とシャンパンファイトをやりたい」。その視線の先には、29年前と同様のワールドシリーズ制覇を見据えている。
(紙面から)