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 インドネシア西部のアチェ州議会は27日、イスラム教の教えを根拠とするイスラム法(シャリーア)に基づき、同性愛行為を最高100回のむち打ち刑の対象にする条例案を全会一致で可決した。イスラム教徒ではない外国人も対象になる。

 むち打ち刑は植物のトウで作られた細い杖を使い、公開の場で実施される。代わりに一定量の純金を納付する罰金刑や、刑務所で服役する刑を選んでも良いという。

 保守的なイスラム教徒が多く暮らすアチェ州は同国で唯一、イスラム法の適用が認められている。ほかにも賭博や飲酒、不倫、結婚前の男女が人前で愛情を示す行為が禁止されてきた。2009年には姦通(かんつう)罪に残虐な石打ち刑を科する条例も可決されたが、国内外の批判を受けて発効は見送られた。(ジャカルタ=古谷祐伸)