言いたくないけど、僕が青二才です

言いたいことも言えない世の中で、言いたくないけどつい言っちゃうポイズンなブログ

大企業の社長ばかりにインタビューや政治的な場所で経済語らせるのやめようよ…



どうしても最近書きたい記事があったので、その話を書きたい。

 

僕自身の経験でも、ネットやオフ会でお会いした人らから聞いても、どこも

「職場はブラックだ」

「定時なんか都市伝説だ」

「そういう仕事場ばかりではないが、酷い職場に当たってサビ残や終電・徹夜を経験したことがある」

という働くことに対してつらい経験をしたり、ストイックな気持ちになって労働を語らざるをえない現実がある。

 

今日見たブログでも、はせおやさいさんが「会社は「成果」にお金を払う組織だからね」とおっしゃってる。

 新しい何かを提案するときにリスクを提示しないのは不誠実だと思う 新しい何かを提案するときにリスクを提示しないのは不誠実だと思う - インターネットの備忘録

 僕もそのとおりだと思うし、だからこそ働くことは大変なのだと思う。

 

しかし、日本を代表する世界企業ではどうも「成果にお金を払う組織」 という価値観さえお金は「年功序列」で払ってるようだ。

管理職の年功序列 日立が来月から全面廃止 NHKニュース 管理職の年功序列 日立が来月から全面廃止 NHKニュース 

10年前のニュースかと思ったら、コレがつい最近のニュースだというので腰を抜かした。

 

僕は「年功序列だからいい・わるい」 と議論する気はない。ないけど、これが最近のニュースだというごく一部の大企業が見てる世界には温度差を感じずにいられないのだ。

 

未知との遭遇…喩えるならそう、宇宙人に見えたんだ。

 僕が見かける宇宙人

川崎に住んでいると、近くに工場や大企業のオフィスが入ってるせいで、5時頃とか6時に電車やバスを待って行列を作ったり、駅に向かって列をなして歩くスーツ姿の連中を見かける。

 

どれだけ下請けを買い叩いたのか、僕の何倍もスペックが高くて仕事がデキる宇宙人なのか、唐揚げにレモンをかける派なのか…何も素性は知らないが、誰もが知ってる大企業のオフィスから定時に出てきて、帰ろうとしている列にいることだけは僕は何度も見た。

 

そんな彼らのボスがメディアや政治的な場所で「競争力を付けるためにもっと働くんだ」と言ってるのを見ると「それ、誰に言ってるんだ?」と僕は言いたくなる。

 

定時に帰ってる自分の同業・自社の社員に対してなのか、それともブラック企業で終電スレスレまで働いてる人に「朝も働け、いっそのこと寝るな!でも、人件費は据え置きだ!」と言ってるのか、僕は温度差に苦しむ。

 

そりゃ、年功序列でやっていけている企業は競争力のためにもっと仕事で評価する組織になった方が効率的になるかもしれない。

…そりゃ日立ぐらい大きな仕事をするとなれば「長期的な視野で人を育てたいから」と年功序列を採用してた方がいいかも知れないが、年功序列なんてとうの昔に辞めたか、そんなことをしていては回らない企業にしてみれば日立や大規模な事業が中心の経団連の人間が「もっと働け、成果を出せ、効率を上げろ」とは温度差を感じる。

 

温度差が民間企業の中にもある中で、政治を含めたお上や報道は経団連ら大規模で比較的ホワイトな企業の話ばかり聞きに行ってるからなんともわけのわからないことになっているように思える。

 

もちろん、みんなが定時に帰って、効率よく仕事ができるのが理想だし、そのために省くべきは人件費でも法律の規制でもなく、悪しきハラスメントやムダが多い意思疎通など仕事の中の「間違ったコミュニケーション」であり、「歪んだ人間関係の形成」であることは言うまでもない。

 

ただ、それらが是正されてないブラック企業に勤めてる人のほうが世の中に多い中で、「競争力のために規制緩和だ」と言っても、現状の法律だって守れてない企業を煽ってどうするんだ?としか言えないわけだ。

 

日本の企業の殆どは中小企業で、労働者も7割は中小企業。

資本金の規模が大企業でも外食や小売なら拘束時間は長く、クリエイティブな要素が多い会社ともなれば、なかなか定時にきっちり終われない人も多い。

 

本当の意味でマジョリティに当たる部分はブラックな労働やそれに伴う挫折や精神病を経験してるのに、そういう発言や問題点が表に出ない・出しても追い込んだ企業は匿名であることが、定時に列を作ってる人はどれだけ知っているのだろう。

 

僕は誰もが知ってる大企業で定時にバスや駅の近くで彼らの列に居合わせる度に疑問に思うんだ…。

このズレはどこで修正されてるのだろう?修正されてないとしたら、政治が介入すればするほど、少数の大企業の意見を聞けば聞くほど苦しんだり崩壊する産業が万単位の人数で出てくるのだろう…と。

 

そう考えると、あの定時に帰る人の列は恐ろしいものだよ。

「感覚的なものでしかない」と割り切ろうと思った矢先に、日立は自分から「年功序列を辞める」と表明したことで、バブルが崩壊してからもずっと年功序列だったことを暴露しちゃったわけだ。日立以外にも年功序列で持っていた企業がいたこと、それがいまさらになって廃止されることが暴露されちゃったわけだ。

 

テレビで、政治家の発言で、学者が、社長が言ってる「今は競争の時代」とはハーメルンの笛吹き男的な言い分か、それとも実感のない人がふわふわと言ってるだけなのか…。

 

僕の中で何かが崩れる音がするのです。

 

 34歳無職さん 1 (コミックフラッパー)

 例えばだが、テレビに発言が出てくる人はこういう境遇の人をどういう風に定義しているんだろう…僕はそれが気になる