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専門家「低温の火砕流が発生か」
9月27日 22時59分

御嶽山の噴火の際の映像を専門家が分析した結果、山の南側の斜面では、岩石などの噴出物によって低温の火砕流が発生していたとみられることが分かりました。
専門家は、火砕流の温度が低く、マグマが関与していない可能性もあるとして、今後、さらに火山灰などを詳しく調べる必要があると指摘しています。

火山学が専門で、昭和54年の御嶽山の噴火の際にも調査を行った東京大学の荒牧重雄名誉教授は、NHKが上空から撮影した映像や国土交通省が撮影した映像を分析しました。
上空から撮影した映像からは噴煙の色が比較的白く、水蒸気が多いとみられるということで、昭和54年の噴火と同様、水蒸気が熱せられて発生する「水蒸気噴火」の特徴が強くみられるということです。
一方、山の南側の斜面を撮影した国土交通省のカメラの映像からは、噴煙が一気に流れ下り、先端部分では白い煙が立ち上っているのが確認できました。
荒牧名誉教授によりますと、これは高温の噴出物が沢に流れ込んだ際に発生した蒸気とみられ、岩石などの噴出物が流れ下る「火砕流」が発生していたとみられるということです。
また、噴煙の色や速度などから、火砕流の中では低温だったとみられ、マグマが関与していない可能性もあるということです。
荒牧名誉教授は「マグマが直接関わっていなくても、高温の火山ガスが地下から噴き出し、岩石が熱せられて崩れると火砕流は発生する。一方、マグマが関わっていた場合は噴火活動が長く続くおそれもあり、今後の活動を見るうえでも火山灰の性質を調べる必要がある」と話しています。

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