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政治
【阿比留瑠比の極言御免】元慰安婦への聞き取り映像を一部公開した韓国団体の計算と思惑
「(遺族会が)一部だけを公開したことは理解に苦しむとともに大変遺憾だ」
菅義偉(すがよしひで)官房長官は今月16日の記者会見でこう不快感を表明した。全体のごく一部が切り取られた映像が独り歩きし、元慰安婦の証言が遺族会の都合のいいように広まっていくことに懸念を覚えたからではないか。
聞き取り調査実施直前の5年7月、遺族会事務所で梁氏と事前の打ち合わせをした日本政府関係者は、政府の慰安婦問題に関する調査について、梁氏から繰り返しこう要求されている。
「裁判のために作成した重要な資料である訴状を、当然、参考資料として使用するべきである」
また、聞き取り調査中のビデオ撮影に消極的な日本側に対し、梁氏はこう強調していた。
「外部に公表するためにビデオを入れるわけではない。あくまでも遺族会の記録とする」
さらに日本側が慰安婦問題の調査目的について「歴史を明らかにし、真相究明を行うことだ」と説明すると、梁氏はこう反論した。
「歴史を明らかにして何が残るのか。責任はどうなるのか。罪の意識はないのか」
こうした梁氏の強引で赤裸々な主張に対し、政府関係者は「慰安婦問題について今後の裁判、日本への補償要求につなげていく意図も随所に見られる」ときちんと分析していた。
にもかかわらず聞き取り調査は遺族会ペースで進み、今になって勝手に一部映像を公開された。日本の対韓事なかれ主義は、政府が一民間団体にすら手玉に取られる結果を生んでいる。(政治部編集委員)
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