入居者が内装を自由に変えられる「カスタマイズ賃貸」が広がっている。借り手の個性を反映したデザインは、時として入居待ちができる人気物件となり、賃料アップも期待できる。国土交通省も空き家の活用を促進しようと改装可能な賃貸物件の指針を作成した。築年数や広さ、立地などが基準となっていた賃貸住宅の価値が変わろうとしている。
■「改装OK」から2カ月で空室なしに
「最初に下見に来たときは暗いし古いし、お化け屋敷みたいだと思った」――。JR目白駅近くにある築40年超のマンション。2階の部屋の玄関を開けると、インテリア雑誌に出てきそうな明るい部屋が目に飛び込んでくる。今月から住み始めた会社員の竹沢愛美さん(32)が、自ら改装を手がけた部屋だ。
当初は薄暗い2間の和室。所有者の家族である浅原賢一さん(49)によると、昭和40年代にできてから、ほとんど手を入れてこなかった。
「でも『いじりがいがある』って逆にテンションがあがった」(竹沢さん)。入居を即決し、3月上旬から週末などを活用して友人らと部屋の改装作業を進めた。
床は日に焼けた畳をはがしフローリングを敷いた。古ぼけた壁紙や使い勝手の悪い収納を取り去って真っ白なペンキを塗った。昨年他界した祖母が愛用していたミシン台を洗面台の土台に使うなど、水回りも刷新した。
改装費用の約200万円はオーナーや竹沢さんが負担した。「自分の好きなものに囲まれて大満足」と竹沢さんはいう。
マンションは全14室。駅には近いものの、築年数がたつにつれて空室が目立つようになった。リフォームしても借り手はつかず、2年近く空いている部屋もあった。半分近くが空室になる中、今春、入居者による改装を認めたところ、2カ月で満室になった。浅原さんは「満室になったあとも、『空室がないか』と問い合わせがあった」と反響の大きさに驚く。
■高まる物件の価値、オーナーにも利点
カスタマイズ賃貸物件の情報サイト「DIYP」では、約200件を扱っている。サイトを運営する村井隆之さんは「オーナーにとっても入居者が手を入れることで物件の価値が高まったり、長期間住んでもらえたりするなどのメリットがある」と指摘する。浅原さんは「事前に打ち合わせをしたり、改装作業を手伝ったりする中で、借り主の人となりがわかったのは大きな収穫だった」と振り返る。
一方で、入居者の改装によって物件の価値が落ちるなど、トラブルに発展する懸念もある。村井さんは「入居者とオーナーの間でどこまで改装を許すか事前に話し合い、覚書を交わしておく必要性がある」と説く。
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