御嶽山噴火:「噴煙で頂上が見えなく」観光センター職員

毎日新聞 2014年09月27日 20時46分(最終更新 09月27日 21時11分)

 長野県と岐阜県にまたがる御嶽山が27日に噴火。山頂から約3キロ離れた「御嶽観光センター」の男性職員は「ボン、ボンという爆発音が上がり、噴煙で頂上が見えなくなった。小さな噴火は時々あったが、これほど大きな噴火は珍しい」と声を震わせた。

 7合目付近の「行場山荘」経営者の妻の田ノ上美佐子さんは「噴火の瞬間、『ドーン、ドーン』という大きな音が5、6回して、落雷かと思った。灰が屋根や地上に2〜3センチ積もっている。頂上付近から下山してきた人たちが『疲れた』と言って小屋に入ってきた。これから荷物をまとめ、避難します」と話した。

 8合目付近で山荘「女人堂」を経営する男性は「山荘周辺の空は灰煙に巻かれていて、暗い。白い灰が地上に1センチ積もっている。泊まっていたお客さんは全員下山した。消防などとこれから連絡をとらなければならない」と対応に追われた。

 山頂から約1キロ離れた「二ノ池新館」の従業員によると、噴火後の午後3時前から登山客や従業員が避難のため下山を始めた。下山途中で肩を負傷し出血した登山客2人に会った。救助に来た警察官と合流し、避難したという。

 「御嶽頂上山荘」の経営者は、「山荘には当時従業員が2人いて、40人ほどの登山客が山荘の中に避難してきた。1人は足のけがで自力で動けず、救助を待った」と語った。【桐野耕一、一條優太、野倉恵】

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