こんばんは。10月から秋アニメ始まりますね。僕はまだ、『月刊少女野崎くん』が終わってしまうことが受け容れられないでいるんですけど。※最終回を観る勇気がない
新しい番組が始まるとき、これからの三ヶ月、どれを追っていくかすごく迷うんですよね。
僕はひとまず3話くらいまで観て決めるんだけど、自分が好きなスタッフさんが参加しているか、という部分にも目が行ってしまったりする。
この記事では「このスタッフさんが参加されるなら、追いたいでしょ」となるスタッフさんを数人、挙げてみたい。
作詞:畑亜貴さん 作編曲:MONACAスタッフ
畑亜貴さんと言えば、最近では『ラブライブ!』の全楽曲をはじめ、多くのアニメソングの作詞を手がける、超多作な作詞家だ。*1
そして有限会社MONACAといえば、田中秀和さん、神前暁(こうさきさとる)さん、石濱翔さん、帆足圭吾さんらを擁する、アニメ・ゲームの音源制作会社だ。
MONACA | 有限会社モナカ
この組み合わせで制作されるアニメOP曲のキャッチーさ、マジですごいですね。
たとえば、
『這いよれ!ニャル子さん』OP主題歌「太陽曰く燃えよカオス」、
『這いよれ!ニャル子さんW』OP主題歌「恋は渾沌の隷也」では田中秀和さん。
『涼宮ハルヒの憂鬱』挿入曲「God knows...」「Lost my music」、
『らき☆すた』OP主題歌「もってけ!セーラーふく」、
『波打際のむろみさん』OP主題歌「七つの海よりキミの海」では作曲:神前暁さん。
畑亜貴さんの毎フレーズにフックがある歌詞と、
サービス心満載のリリカルな楽曲は、全12回視聴することになる90秒を、俄然キラキラしたものにしてくれる。
2014年7月からのシーズンでは、OP主題歌「花ハ踊レヤいろはにほ」で『ハナヤマタ』に、畑亜貴さん・田中秀和さんが参加していた。
こちらは、OP映像も素晴らしい。特にサビ2回目の「いろはにほ」で浴衣で「しな」をつくるようなフリを入れる5人がマジで良いんですよ、ぜひ観て。
演出家:出合小都美さん
出合小都美さんといえば「最終話1話手前のアニメ演出家」であり、また業界の人の評価が高い演出家さんなのだという。
実際、『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』の亀井幹太監督(亀井さんも明らかに頭抜けた演出家なのだけど)も、特に「出合さんを呼びたい」ということで参加の運びとなったのだとか。(ファンブックより)
制作スタジオマングローブでの絵コンテ・演出での仕事が多い出合さんは、最近では監督業もされているものの、やはり話数単位、ピンポイントでの活躍が印象深い。少しウェットな感じにまとめるんだけど、撮り方とかはかなりクールでかっこいい。個々のカットの演出も丁寧なのだ。
演出@wiki - 出合小都美
特に、最終話1話手前で登板した作品から選べば、
『坂道のアポロン』11話「レフト・アローン」:薫くんんが病院の屋上で、シーツをかぶった千太郎を見つける話。ダッチアングルと湿った雰囲気。
かいがいの : 坂道のアポロン 11話 「レフト・アローン」 海外の反応
『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』12話「戦略の結末は修羅場」:鋭太に4人のヒロインがグイグイアピールしてくる話。幸せ、13話の亀井監督の話数と対照的で良いのだ。
失われた何か 俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる12話の、小物をキャラの心情に見立てる演出解説
『となりの怪物くん』12話「年は暮れゆく」:大晦日に夏目ちゃんがコタツのある暗い部屋で写メを撮る話。ラストカットめちゃくちゃかっこいい。ググると「ああ、この話数か!」となる。
先ほど言ったように、最終話1話手前の話数に参加されることが多いため、出合小都美さんの担当話数に出くわすというのは、その作品を最後まで鑑賞してきた人へのご褒美という意味合いさえ出てきてしまう、そんな演出家なのだ。
僕も「この話数すげぇ…」と思ってからEDテロップで「ああ、今期の出合さんはここに来たか!」と、何回かつぶやいている。
ひとまずは、シーズンが終盤に差し掛かってきたところで「出合小都美さん」でツイッターを検索してみてはどうか。最近は一挙放送とかがあるので、結構追いつくチャンスもあるのだ。
また、出合さんは、ガーリィなOP/EDでも有名。
出合小都美のTVアニメOP・EDコレクション - あしもとに水色宇宙
音響監督:長崎行男さん
最近のヒット作に『ガッチャマンクラウズ』『ラブライブ!』がある、音響監督の長崎行男さんは、音楽の付け方がとても上品というか、洗練されているイメージがあって、実は最近になって注目している。
アニメ道で長崎行男音響監督が語っていた、最近の新人とか声優のお芝居の話 - くろうのだらオタ日記
音響監督さんのお仕事Q&A 〜長崎行男さんに聞く〜
音響監督の主な仕事は3コあって、ひとつは作曲家へのサウンドトラックの発注、ふたつめがアフレコの責任者、みっつめがダビング(どこにどの音楽を流すか、などを決める)だ。
この3つはどれも、かなり別々の領域の才能が必要となる部分だと想像するんだけど、やはり仕事が多い音響監督というのは、そのどれにも長けている。
※音響監督さんをいく人か挙げると、岩浪美和さん(よしかずさん、男性だ)、鶴岡陽太さん(京アニ、シャフト作品を多く手掛ける)《追記:当初「京アニ、シャフトは全部この方」と書きましたが、コメントで間違いをご指摘頂きました。訂正します》、明田川仁さん(日常系アニメといえばこの方)。よく見る名前も多いと思う。
特にダビング、音楽のセレクトについて注目してみると、たとえばどこで曲を切るのか、どこで始めるのか、どこでBGMを入れないのか、音量の上げ下げをよくするか、フィルムスコア(映像に合わせて作った楽曲)は使うか、効果音の創意工夫、といったことに気をつけて鑑賞してみると、音響監督ごとに色々な個性があると思う。
詳しくないんだけど、長崎さんについては、ここぞの場面でフィルムスコアを発注する音響監督なんじゃないかと想像している。『アオハライド』1話アバン、『ラブライブ!』2期10話冒頭なんかは、フィルムスコアだったんじゃないかなぁ、根拠は無いんだけど。
他にも『ラブライブ!』では、室内楽っぽい劇伴が印象的だったし、音楽を鳴らしっぱなしにせず、元ある音楽をうまく使った選曲、編集をされている感じがする。
『ガッチャマンクラウズ』では、かなり個性的な作曲家である岩崎琢さんの楽曲を、カットせずにうまく流していて、岩崎さんも自分の楽曲の使われ方については、すごく気に入っているとツイッターで話していた。
音響監督は1シーズンに4本、5本と受け持ちの作品があるので、ぜひ注目して欲しいセクション。長崎さんは本数こそ少ないものの、作品ごとに鮮やかな印象を残すため、自然と注目してしまう音響監督の1人だと思う。
あなたは誰に注目する?
ここまで、参加スタッフに注目してアニメを観ることについて話してきた。
1シーズンに沢山のアニメが作られているため、スタッフさんは各々、色々な作品に参加している。長く続いているシリーズでなくとも、好きなスタッフさんが参加している、別の作品に注目してみるのはどうだろう。
今まで見てきた中で特に良かった作品と、そして、その作品のどの要素が良かったのかを思い出して欲しい。実は、その部分を担当されたスタッフさんは、10月から別の作品に参加している可能性がある。新作アニメのホームページやWEB検索を使い、「今期の○○さんはどこに参加しているんだろう」と探してみるのも面白いかもしれない。
最後になるが、よければ、あなたが注目しているスタッフさんについて、コメントで教えてくれると嬉しいっすね。
本日はここまで。