キングコング

写真拡大

キングコング

 今年もお笑いコンビ「キングコング」の単独ライブが、10月13日にNGKで開催される。ツッコミの西野亮廣(34)は嫌われ芸人として新たな境地を切り開き、梶原雄太(34)はチケット手売りにチャレンジしてファンの重みを感じている。そんな2人にNSC時代の思い出や出演番組の裏話など、大いに語ってもらった。

 --今年も単独ライブを行う

 西野:漫才の新ネタを6〜7本をやる。年に1回やっているヤツの今年のって感じですね。

 梶原:毎月、新ネタライブをやっているので、その集大成という感じですね。今回はNGKでやるので楽しみです。

 西野:あと、毎年1本ぐらいは古いネタやってます。今年はまだ何やるか決めてないですけど。僕ら、すごい数のネタがあるので、眠らしとくのもったいないんでね。

 --改めて古いネタをやってみてどうか

 西野:やるのがこっ恥ずかしくなって、やらなくなってると思う。「コンパしたい」とかいうのは、20歳やからできたネタ。梶原も結婚してるし今34歳なんで、行ったらヤバイやろってなるでしょ(笑い)。そこを割り切ってやります。

 梶原:最近、僕らがやってるのとテンポが違いますよね。今年作ったのって、テンポいいの1本もないぐらい。今はテンポいい漫才を7本もできないです。年取ったんで単純にしんどくて(笑い)。やったら汗ダクダクで、お客さん引いてまうんじゃないですか。

 西野:確かに連続で漫才をやるとき、年々梶原のネタの合間のひと息が長くなってきている(笑い)。ちゃんと年齢重ねてるなとは思うんですけどね。平気でお客さんを2分ぐらい待たせてますね(笑い)。

 --当時、高速掛け合い漫才は衝撃だった

 西野:よう怒られもしましたね。賞レースで審査員の先生に公開でダメ出しされたこともありましたね。新野新(放送作家)にめっちゃ怒られた記憶がありますね。

 梶原:ABCお笑い新人グランプリで全員並んで、いざ結果発表というときに、新野新に「キングコングは来年頑張れ」って言われたんです。審査員特別賞なんかもあったんですけど、それを取ったら次から出られなくなるから。「来年賞取れるように頑張ってください。それでは結果発表にまいります!」って、ワケのわからん感じになった。

 西野:どうドキドキしたらエエねんって。それが一番ウケた。

 梶原:それでドキドキするふりのボケしたりして周りに迷惑かけましたね。まだ19歳でしたし。

 --コンビ結成はNSC時代

 西野:4月に入学して夏ぐらいになってから。僕も梶原もそうなんですけど、1人でNSCに入ったんで、たまたま隣にいてたヤツとコンビ組んで、ソイツと心中する気はなかったんで。

 梶原:たまたま合同授業で見たときに、めっちゃ面白いなって思った。お互い4組しかいない月間MVPは取ってましたし。すぐ気持ちは、そっち行っちゃいましたね。そっから、だんだん仲悪くなってきましたね。恋愛と一緒で浮気です。でも僕は保険がほしいので、西野と絶対に組めるとなってからじゃなきゃ解散はできない。最低でしたね(笑い)。

 西野:最後はドロドロでしたよ。梶原の相方だったヤツからもアプローチがあった。「これ梶原君には言わんとってな」みたいな。

 梶原:たぶん本人、気づいてたんですよ。解散するときも「もう分かってたよ…」って言われましたもん。

 --月間MVPコンビ2組が解散し、ボケ同士がコンビ結成でNSCはざわついたとか

 西野:当時、NSC内に友達がダイアンぐらいしかいなかったんで、どうなってたのか分からない。僕らが教室入ると、みんなサーッと離れるぐらい非常に嫌われていた(笑い)。

 梶原:プロになる前から嫌われてんのな。ずっと嫌われてんな…。

 --南海キャンディーズの山里亮太はラジオで当時の恨みをいまだに語る

 西野:当時、交流がなかったですしね。でも今も残っている芸人は全員覚えてますね。あっ、(ウーマンラッシュアワーの)村本(大輔)は知らんかった。当時は体重が100キロぐらいあったみたいで、見た目も全然違ったから分かんないんだと思います。

 --「ゴッドタン」(テレビ東京系)ではMC全員から嫌われた

 西野:あの番組って東京制作で、関西ローカルの裏番組の「ガリゲル」に出ているから普段は僕の出てる回は放送されないんですけど、あの回は24時間テレビがあったんで放送された。愛が地球救ってる裏で、1人芸人が死んでたんですよ。24時間テレビさえなければ…。

 梶原:俺やったら開始5分で死んでるわ。

 西野:あの現場はムチャムチャ。1回、ゲロ吐いてますからね。劇団ひとりさんのケツについたティッシュを優しく取ってって言われて。手で取ろうとしたら「手はかわいそう」って言われて口で行きましたよ。ほんでゲロ吐きました。

 --話は変わるが、京都映画祭でアート部門の審査員を務める

 西野:なんか審査員やるって面白そうじゃないですか。お笑いの審査員って、何があっても絶対にしたくないんですけどね。アートの審査員とかしたらボケ方すごいじゃないですか。お声が掛かったからには、もちろんちゃんとしますよ。

 --最後に単独ライブの見どころを

 西野:単独ライブは集大成。ここでやるネタは必ずどこかでかけてブラッシュアップされたものを出す。だからきちんとしたものをお見せできると思います。

 梶原:15周年ということで手売りすることになった。西野は独演会とかでやってますけど、僕は初めてやって、すごいエエことやなと思った。本番で自分の手売りでチケット買ってくれた人が来てくれたときにどう感じるのか、めっちゃ楽しみですね。顔も覚えてると思うんでオープニングで泣くかもしれない(笑い)。そんなとこも見てほしいですね。

【プロフィル】
☆キングコング=NSC22期生の梶原雄太と西野亮廣が1999年に結成。NSC在学中からNHK上方漫才コンテスト最優秀賞を受賞するなど受賞歴多数。
☆かじわら・ゆうた=1980年8月7日、大阪市生まれ。ボケ担当。抜群の身体能力を誇り、漫才中も動きまわる。妻と3人の子供がいる。
☆にしの・あきひろ=1980年7月3日、兵庫県川西市生まれ。ツッコミ担当。ブログやツイッターで騒動を起こすことが多く、炎上芸人と呼ばれる。