御嶽山噴火:「駄目かな」と覚悟も 写真家の津野さん
毎日新聞 2014年09月27日 18時25分(最終更新 09月27日 18時30分)
27日、突然噴火した御嶽山(3067メートル)。長野県伊那市に住む写真家、津野祐次さん(69)は当時、コースガイドの仕事で山頂直下にいた。毎日新聞の取材に、噴火の瞬間について生々しく語った。
「『バチーン』という花火のような音に続いて、ゴロゴロと石が落ちるような音がした。辺りは真っ暗になり稲妻が見えた。生きた心地がしなかった。『もう駄目かな』と覚悟したが、山小屋の人たちが懐中電灯を振り回して避難先を知らせてくれ、心強かった」
やっとの思いで避難した山小屋では、恐怖から泣きじゃくっている女性登山者も。「50年近い登山経験があるが、こんなことになるのは初めて」と、全身灰まみれになりながら振り返った。
名古屋市から同僚と3人で訪れた40〜50代の会社員らは、山頂付近にある二ノ池の山小屋付近で噴火に遭遇。「『パーンパーン』という花火のような音が聞こえ、山頂からもくもくと噴煙が上がった。噴煙の上半分は空に上がっていったが、下半分は下りてきてのみ込まれるかと思った。噴煙は我々より速かったが、山小屋に逃げ込めた。山小屋は硫黄の臭いが充満し、屋根には火山弾のようなものが落ちてくる音が響いていた」
山小屋のスタッフが消防と連絡を取り、避難してきた登山者全員にヘルメットが貸与された。さらに下山を引率してくれるなど適切な対応がありがたかったという。
このグループによると、二ノ池の山小屋には50人近くの登山者が逃げ込んでいた。下山時、普段は石がゴロゴロしている凹凸の激しい地面が、一面に降り積もった火山灰で平たんになっていたという。【宮間俊樹】