突然の彼女の母親との面談にも拘わらず見事結婚の許しを得る事に成功したN氏はこれで正々堂々と結婚を前提にした彼女との交際を進める事ができるようになったものの、モスクワに出稼ぎに行っている父親とは今回会えなかった為完全に両親の了解を得られたと言う訳ではない。とは言え”家族の事に関しては母親が権限を握っているので両親に関してはこれで安心です。”と言う彼女の言葉を信じるとすれば、彼女の年齢を考えるとまずは最大の難関を越えたと言えるだろう。翌日こうして晴れて許婚の関係になって初めての日帰り旅行を行ったのである。
我々の行き先はソロカと言う昔の要塞跡で数少ないモルドバの観光地の中でワインセーラーを除くと最も有名な観光名所である。しかし過去に会員さん達を連れて訪れた事がないどころか私自身も訪れた事が無かった。そこで事前にサイトで調べたのだがいざ現地に到着してみると門に大きな鍵が掛かっていたのであった。地元の人の話では月曜日と火曜日は休館日だと言う。なんでそんな大切な事をサイトに記載していないのか!と怒ってみても後の祭りである。
私以上にガッカリしている二人と城門を前に記念撮影をしていると一人のモルドバ人男性が車から降りて我々に近づいて来た。キシノウ入管の車両である。彼の話ではもう直ぐここに門番が遣って来るので待っていなさいと言うのである。丁度彼の知り合いのドイツ人にここを見せる為に予め話をつけていると良いながら背後にある彼の車の傍に立っているドイツ人夫妻を指差したのであった。不幸中の幸いというか我々はなんとついているのだろうと囁きな小さなガッツポーズをしながら二人にその事を告げ開門するのを待ったのであった。
暫くすると税関職員の言うとおり門番が鍵を開けドイツ人家族が中に入って行ったので我々も後ろからひそひそと中に入った。門番と書いてしまったが大変失礼であった。彼はどうやらここの責任者らしくドイツ人家族を前に英語でこの要塞について説明を始めていた。我々は彼らの邪魔をしないようにと言うか迷惑にならないように単独で要塞内を見学したのだが帰り際に入園料を支払おうとドイツ人家族に説明をしている責任者に声を掛けた所、通常通りの入場料を請求して来たのでチップを含めてその10倍近くに当たる200レイ(1800円)を彼に渡したのだが、その途端にドイツ人家族を放ったまま早口の英語でここの要塞に関して説明し出したのだった。
私はドイツ人の目線を感じ責任者の話が一段落したところで真剣に説明している彼に対し申し訳ないと思いながらも相槌を入れ辛くも要塞から脱出した。今回の観光に関しては完全に調査不足で私のミスと怒られても仕方が無い最悪の状況だったにも拘わらず逆に幸運だったと喜ぶ二人の顔を見られれた事に胸を撫で下ろしていると共に今の彼は運も味方につけているなと感心しながらこの二人の交際の順調さがこのまま続いてくれる事を祈っていたのであった。
私以上にガッカリしている二人と城門を前に記念撮影をしていると一人のモルドバ人男性が車から降りて我々に近づいて来た。キシノウ入管の車両である。彼の話ではもう直ぐここに門番が遣って来るので待っていなさいと言うのである。丁度彼の知り合いのドイツ人にここを見せる為に予め話をつけていると良いながら背後にある彼の車の傍に立っているドイツ人夫妻を指差したのであった。不幸中の幸いというか我々はなんとついているのだろうと囁きな小さなガッツポーズをしながら二人にその事を告げ開門するのを待ったのであった。
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