「iPhone 6 Plus」の大きさに惹かれて予約注文したが、手元に届いてから24時間も経たずにそれを手放してしまった男がいる。その理由とは、一体何だったのだろうか。
文: 三国大洋(taiyomikuni.com)
大きいことはいいことだ──とは限らない話をひとつ。
先週末の発売以降、iPhone 6 Plusを実際に触ってみた読者も多いだろう。あの大きさをどう思うかは人それぞれだろうが、実際に触ってみて初めて気付く点はいくつもある。さて、先行予約の受付開始直後に「iPhone 6 Plus」を迷わず注文しながら、実物を手にしてから24時間ほどで手放すことを決めた男の話が、『The Verge』に載っていた。クリス・プランテというThe Vergeのスタッフライターが自分の経験をもとにして書いた記事だ。
9月19日(金)の午後、新品が届いた瞬間から、その大きさに怖じ気づいてしまったプランテは、それから約半日ほど二律背反する思いを抱きながら「iPhone 6 Plus」と生活をともにした。「これならタイプ(文字入力)が前より少し楽だ」「文字(文章)も若干読みやすい」「Swing Coptersというゲームアプリでもすぐにハイスコアをだせそうだ」など、大きさゆえのメリットを肯定する気持ちが湧いた。
いっぽうで、手にしていて「巨大な本体を落としてはしまわないか」とハラハラさせられる消極的な気持ちが、擁護する気持ちとずっと同居していたという。「届いたばかりの新品を落とさないようにするには、どうするのが一番いいかという考えにとりつかれていた」とあるから、相当気を遣ったのだろう。
そんなプランテが「これはやっぱり変えてもらった方がいい」と考えたきっかけが面白い。購入した日の翌朝、ベッドのなかでiPhone 6 Plusを使っていて、うっかり手を滑らせてしまい、ガラスと金属でできた本体が自分の顔に直撃したのだ。記事の後半では、iPhone 6に交換してもらうまでのプロセスが描かれているが、Apple Storeでまた列に並ぶのがいやだとか、AT&Tのショップには持ち込みたくないだとか、オンラインで転売するつもりはなかったなど、いろいろと書いているので、わざわざ自分で面倒にしている感じもある。
そんなこんなの挙げ句に、プランテは三行広告のオンラインサービス「Craigslist」に「交換希望」の書き込みをして、土曜日の午後2時には普通のiPhone 6と差額分のお金を手にした。
iPhoneのアラームを目覚まし時計代わりに使っている人はけっこう多いだろう。起床後、ベッドを抜け出す前にメールやTwitterをチェックする習慣の人も少なくない。店頭で商品を選ぶ時に、iPhoneが顔面に落ちてきた時のことまで考慮に入れて……という人は、そうたくさんはいなかったのかもしれない。
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