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【スポーツ】

萩野400自は銀 4冠逃すも五輪王者に認められた

2014年9月24日 紙面から

男子400メートル自由形決勝優勝した中国の孫楊(左)と握手する2位の萩野公介(佐藤哲紀撮影)

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◇仁川アジア大会<第5日>

 体操の男子個人総合で神本雄也(日体大)がこの種目の日本勢で10大会ぶりに優勝し、山本雅賢(徳洲会)が2位。神本は団体総合に続いて今大会2個目の金メダルとなった。自転車の男子オムニアムは橋本英也(鹿屋体大)が制した。競泳は萩野公介(東洋大)が男子400メートル自由形で2位。同200メートル平泳ぎで小日向一輝(セントラルスポーツ)が2位、小関也朱篤(ミキハウス)が3位。

 クレー射撃女子トラップの中山由起枝(日立建機)は決勝で敗れて2連覇を逃した。フェンシング男子エペ団体の日本は銀メダル。

 五輪王者に認められた銀メダルだった。男子400メートル自由形。優勝した孫楊が萩野に右手を差し出す。日中のスターが固い握手をした後、覇者は地元の英雄である朴泰桓(パク・テファン)の腕を高々と上げた。観客は美しい光景に見とれた。日本のエースは4個目の金獲得はならなかったが、「めちゃくちゃ楽しかった。水泳をやってきてよかった」と破顔した。

 400メートル自由形は孫楊が2012年ロンドン五輪で、朴泰桓は08年北京五輪で金を獲得。萩野は「2人みたいに大きな功績を残していない。失うものはない。挑戦者でいく」と言い、最初の50メートルをトップで入った。しかし、中盤戦は2日前の200メートル自由形を制した日本の20歳はマークされ、3人が互いにけん制した。

 萩野は言う。「100〜300メートルが遅すぎた。2人のペースにのみ込まれた。経験の差が出た」。ラスト100メートルは孫楊との一騎打ちになったが、体半分離された差を埋めることはできなかった。トップと1秒25差の2位。3人がけん制し合ったことで平凡な記録(3分44秒48)に終わった。それでも、中国の覇者は「ハギノはリオ五輪で間違いなくライバルになる。彼には金を取るポテンシャルがある」と賛辞を贈った。

 日中韓のスターが集結した『水泳の三国志』はまさにドリームマッチとなった。銅鑼(どら)が鳴り、「パクテファン」コールで会場が揺れた。余熱が残る中、萩野は言った。「幸せだった。また、一緒にやりたい」。名勝負の味をかみしめ、再戦を願った。24日は本職の400メートル個人メドレー(自己ベストは4分7秒61)。強烈な刺激を受け、覚醒しつつある天才は「日本新はマスト。7秒は切る」と勢いよく言い放った。 (占部哲也)

 

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