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【スポーツ】

<首都スポ>流経のナポレオン 中村が2冠のカギ

2014年9月24日 紙面から

フランス仕込みの鋭いシュートを放つ流通経大の中村慶太=茨城県龍ケ崎市の流通経済大学で(斉藤直己撮影)

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 関東大学サッカー1部リーグで現在8位に甘んじている流通経大の攻撃が活発になってきた。それはMF中村慶太(3年・流通経大柏)が左サイドからドリブルで仕掛け、力強いシュートを放つからだ。昨夏、同期の2人とともに流通経大からフランスにサッカー留学。フルに1シーズン、同国6部リーグのチームでプレーして帰ってきた。8月の総理大臣杯で優勝し、12月に行われる全日本大学選手権(インカレ)の出場権をすでに得ている流通経大。2冠獲得のカギは中村が握っている。 (関孝伸)

 フランス帰りのドリブラーがついに真価を発揮し始めた。8月の総理大臣杯から大学サッカー界に復帰。チームが2連覇を遂げた同杯では腰痛の影響で不本意な出来に終わったが、9月に再開したリーグ戦では現在2戦連発中と活躍している。

 「全試合でゴールを取るつもりでやっています。目標はインカレ優勝。個人的には全日本大学選抜に入って、その先のリオ五輪出場を目指しています」

 フランスでは同国6部リーグのアスレチッククラブ・ブローニュビヤンクール(ACBB)に所属し、リーグ優勝と5部昇格に貢献した。6部のレベルは「日本で言うとJ3あたりでしょう」(中村)とのこと。開幕2戦目で1ゴール1アシストを記録して2−1の勝利に導き、周囲の信頼を得た。技術的には加入当初から互角以上だったが、一方でフィジカル面には差を感じ、慣れるまでに2カ月ほどを要した。

 「最初は球際の競り合いなんかで全然勝てなかったんですけど、ジムに通ったりしてフィジカルの部分を強化していきました」

 たとえフィジカルで劣っていても、そのハンディをはねのけられるようになった。しかし、それ以上に大きく成長したのは、人としての部分だという。

 「向こうでは、フランスに駐在する日本の一流企業の方々と交流があったんです。人の意見に耳を傾けないと、社会では絶対に通用しないと何人もの人に言われました。フランスに行く前は試合中に指示を出されると反発することもあったんですけど、今では人の意見を素直に受け入れられるようになりました」

 わが道を行くタイプだったが、帰国後はフォア・ザ・チームの姿勢を見せ、中野雄二監督を驚かせている。プレーに関しては得意のドリブルに磨きがかかっただけでなく、シュートに対しても積極的になり、すごみが増した。プレーと人間性の両面でスケールアップし、「流経のナポレオン」として、その存在は試合の度に大きくなっていく一方だ。ひときわ輝く1等星になる日が近いに違いない。

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 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中

 

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