「アホなことをやってみたかったの」と特注で作ったサーフィンギターを奏でる高中正義。10月からのツアーでも登場するというから楽しみ=東京・渋谷【拡大】
アルバムには新曲も収録。そのひとつ「三元閣」は、実家が東京・大井町で経営していた雀荘の名前だ。「父が中国人で、戦後こっちへ来てやっていた。3歳上の兄貴と3階の狭い子供部屋でビートルズを聴いたり、ギターを弾いていたけど、土曜になると客が多くて子供部屋まで雀荘になる。それも徹夜で。だから兄貴と押し入れで寝てた。ポンとかチーとか聞きながら。それを曲にしたんですよ。お袋はまだ生きてるから親孝行になったかな」としみじみ。
現在は長野・軽井沢暮らしで、14年になる。その前にバハマで約10年、生活していたが、「娘を小学校に入れようとしたら車で1時間かかると言われて。魚の味も淡泊だし、英語力のなさを痛感したこともあって帰国したの」。ただ、故郷の東京には住まなかった。
「都心は地価が高く、排気ガスが臭いでしょ」という理由に加えて、子供のころ軽井沢のホテルに泊まって2人乗りベンツを運転するのが夢だったことから、2000年に引っ越した。「その日から毎朝6時起きです」。
日課は45分間のウオーキングと腹筋300回。10年前に医者から脂肪肝と診断され、「20歳のころの体重に戻しなさい」と言われたのがきっかけだった。「70キロ超えたときはヤバイと思いました。今は64キロです」。
ウオーキングはもっぱらマシンで、野外ではやらない。「山道や砂利道が多くて、イノシシやカモシカがいる。うちの妻は熊を見てますから。冬は気温がマイナス、夏は原宿化してるからね」。ウオーキングマシンの上は退屈だからギターを練習しながら歩く。そのときレコーディングした曲を集めて1枚のアルバムにしたこともあった。