絵になる捕手姿の香川伸行さん【拡大】
80年ドラフト2位で南海に入団。野球センスは非凡だったが、同時に食べ過ぎによる肥満が常に問題視された。一時は体重130キロを超えたこともあり、膝を痛めたことが原因で89年、27歳の若さで現役生活にピリオドを打った。
引退後は製麺通販業、居酒屋経営などに携わる一方、テレビでも活躍。TBS系人気番組「オールスター感謝祭」で司会の元タレント、島田紳助さん(58)とのやり取りは爆笑を誘った。だがその裏で病魔との闘いも続き、引退後も波瀾(はらん)万丈の人生を送っていた。
浪商高でバッテリーを組んだ野球評論家・牛島和彦氏 「高校でフリー打撃に初登板したときに彼と対戦して、股の間を抜ける強烈なピッチャー返しを食らい、手も足も出なかったのが、きのうのことのように思い出されます。詳細は分かりませんが、腎臓を患っていたのは知っていました。52歳で旅立ってしまうなんて、早すぎます」
香川 伸行(かがわ・のぶゆき)
1961(昭和36)年12月19日生まれ、大阪府出身。浪商(現大体大浪商)高ではエース牛島とのバッテリーで3度甲子園に出場し、その体形と強打で「ドカベン」と呼ばれて人気に。3年春は箕島に敗れて準優勝、夏は3試合連続本塁打を放つも池田に敗れて4強に終わった。80年ドラフト2位で南海入団。同年7月のプロ初打席で本塁打を放つなど、高卒ルーキーながら8本塁打。83年には打率・313でベストナイン。89年の現役引退後は野球解説者などを務めた。1メートル70、96キロ。右投げ右打ち。
(紙面から)