ＪＲ東海の新幹線の運転士　乗車券と特急券を偽造　解雇処分

　東海道新幹線の乗車券と特急券を偽造し使用したとして、ＪＲ東海は２５日、新幹線の男性運転士（３１）を解雇した。男性は同社の通報を受けた警視庁に逮捕され、今月４日に詐欺未遂罪で起訴されていた。

　男性は８月１４日、入場券を使って名古屋駅から新幹線に乗り品川駅で下車。偽造した名古屋〜東京間の乗車券と自由席特急券（計１万３６０円相当）で有人改札を通過しようとしたが、駅員が正規の印字と異なっていることに気付いた。過去の勤務先の駅から原紙を持ち出し、自宅のプリンターで偽造したとみられ、駅員には「記念に券を持ち帰りたい」と申告して出ようとしていた。新幹線に乗った理由は、私用だったと説明した。

　０７年４月入社。品川駅員や新幹線の車掌を経て１１年１０月から運転士を務めていた。ＪＲ東海によると、社員の私用での新幹線利用は、料金の割引はあるが無料ではない。割引額は非公表で、季節によって違うという。