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テレビ・映画撮影に無人機、米連邦航空局が6社に許可

ロイター 9月26日(金)12時53分配信

[ワシントン 25日 ロイター] - 米連邦航空局(FAA)は25日、テレビ番組や映画の制作会社6社に対し、遠隔操作で飛行する小型の無人機を撮影に利用することを認め、無人機の商業用利用に関する制限を緩和した。

FAAによると、認められるのは重量55ポンド(25キログラム)以下の無人機に限られ、資格を有する操縦士の視界内で高度400フィート(120メートル)以下で飛行することなどが条件となる。

また無人機による夜間の飛行は禁じられ、飛行区域は一般人が立ち入りできない撮影セット内に限られる。飛行のたびに、事前に点検しておくことも義務付けられる。

6社への無人機利用許可は、拡大しつつある無人機業界にとっては大きな前進となる。FAAは現在、無人機の商用利用の大半を禁止しているが、米議会は向こう数年中に米空域に無人機も取り込むようFAAに求めており、無人機の商用利用が解禁されれば何十億ドルもの経済効果が見込まれている。

無人機による撮影を認められたのはアストラエウス・エアリアル、エアリアル・MOB、ヘリビデオ・プロダクション、ピクトービジョン、RC・プロ・プロダクション・コンサルティング・dba・ボーテックス・エアリアル、スナップロール・メディアの6社。

映画・テレビ業界はFAAの決定を歓迎している。米映画協会(MPAA)のクリス・ドッド会長兼最高経営責任者(CEO)は電話会議で「本日の決定は、業界にとって大きな勝利であるとともに、視聴者にとっても大きな勝利だ」と述べた、

ドッド氏によると、無人機による映画撮影は「007」シリーズの「スカイフォール」や「ハリーポッター」シリーズなど外国では既に行われている。ドッド氏は今回の決定により「多くのビジネスが米国に戻ってくるだろう」と語った。

米空域に無人機を取り込むための規則案を策定しているFAAは昨年、アラスカ、ネバダ、ニューヨーク、ノースダコタ、テキサス、バージニアの各州に無人機の商用利用を検証するための試験場を設定した。

無人機の商用利用をめぐっては、米インターネット検索大手のグーグル<GOOGL.O>が配送に使う無人機の開発を進めていると発表したほか、オンライン小売り大手アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>も家庭向けの配送に無人機を使う計画を昨年、明らかにしている。

最終更新:9月26日(金)12時53分

ロイター

 

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