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 長崎県佐世保市の高校同級生殺害事件で殺人の疑いで逮捕された少女(16)が、今年3月に父親をバットで殴った問題について、父親が学校関係者に口止めして、学校関係者もすぐには学校に報告しなかったことが県教委の調査でわかった。

 県教委の報告書によると、学校関係者は少女の中学時代から少女や父親と連絡を取っていた。3月2日に少女が父親を殴打した翌日、父親の連絡で知ったが、「事件にしたくない。誰にも言わないで」と父親に頼まれ、学校には報告しなかった。学校関係者は少女の高校進学後の4月、少女が受診していた精神科医と面談。面談の報告と合わせ、殴打問題も校長らに伝えた。校長は深刻な状況ととらえず、親子の軋轢(あつれき)から起きたのだろうと考えた、という。

 県教委は報告書で「校長は学校関係者から報告を受けた時点で、関係機関に情報提供する必要があったのでは」などと指摘した。