東映アニメーション(旧東映動画)大泉スタジオは、1956年に起工し、1957年1月竣工、57年間アニメーション製作スタジオとして存在してきましたが、建て直しのために来年取り壊されることが決定しました。
東映動画創立一年を待たずに完成した東映アニメーション(旧東映動画)大泉スタジオは東洋一と言われた漫画映画スタヂオでした。数々の劇場・テレビ作品を生み出し、多くのアニメ関係者を輩出したアニメ製作スタジオとして、また、東映関連のロケ地としても知られている歴史あるスタジオです。この大泉スタジオの当初からの姿を写真、図面、製作した作品、アニメ製作技術、そしてここに集った人々を通して、その歴史を振り返ります。
1957(昭和32)年一棟だけだったスタジオは「白蛇伝」製作のためのスタッフの急増とCMフィルムの需要増加に対応して、時をおかず増設、翌年にはL字型になり、2年後の1959(昭和34)年には三期棟が完成、建物はコ型になり、さらに1964,(昭和39)年、狼少年ケンからはじまるテレビアニメ製作のために、四期棟が三期棟につながる形で完成、現在のスタジオの原型を形作ります。その後、五期、六期と棟を広げ、現在の東映アニメーション大泉スタジオに成長してきました。
竣工から57年、日本のアニメーションを牽引し、多くの関係者を輩出した「東映動画スタヂオ」その誕生から成り立ちを作品の製作と絡めながらひもときます。
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