と、問われて、
「はい」
と、素直に言えなかった。
このまま、わたしは生きていてよいのだろうか、と考えてしまったのだ。
兵庫県に引っ越してきて、舅、姑と一緒に暮らすようになったが、この三年間、徹底してわたしの存在は否定されてきた。
「生きていてもしょうがない」
「何が楽しくて生きていられるのか」
「いつまで生きているのか」
「恥ずかしくて生きていられないだろう」
「そろそろ死んだらどうなんだ」
さんざん、言われ続けてきている。
わたしは、彼らにとって、死んでほしい人間なのである。
ひできがどこかに出かけると、彼らは真剣にわたしを殺そうとする。
香料がダメとわかれば、トイレにも部屋にも芳香剤を置き、オーデコロンをふりかけ、農薬をかけた花を家中に生ける。衣類に合成シャンプーを浸し、わたしがいる部屋の階下に干し始める。
電磁波過敏症の意味がわかると、ひできの留守に突然、昼間、二層式洗濯機は回り始め、灯油がダメとわかると、ドアに灯油を塗る。
「いつまでも、生きることが許されると思うなよ!」
階段の下から姑に怒鳴られて、正直、恐怖だ。
そして悩む。
わたしって、死ななくちゃいけないのかなあ。
ひできが3日も留守にしたら、わたしは真剣に自殺を考えるようになる。
やはり、わたしは役に立つ人間ではないし。
化学物質過敏症患者が虐待を受けるのは、かなり一般的なことらしい。
自殺する人の気持ちも、わかる気がする。
死を勧められる、命令される、導かれるのだろう。
国民全員が無添加住宅に住み、無添加せっけんでお洗濯をして、オーガニック100パーセントの食事をしたら、大半の化学物質過敏症患者は特別な存在ではなくなるのではと予測する。
現在、化学物質過敏症患者が社会性を持たないのは、社会が化学物質にまみれているからなのかもしれない。
もし、もう一度、誰かに聞かれたら、ちゃんと答えようと思う。
「化学物質過敏症は環境病です。合成洗剤の利用を控え、農薬や除草剤、化学肥料を使わない食べ物を食べるようにすることは、化学物質過敏症患者が安心して暮らしていける社会のベースをつくると同時に、全ての人の化学物質過敏症の予防にもなります」
と。
もう一言つけくわえようかな。
「世の中の化学物質を減らすために、誰でも、特に努力なしにできることは現在、使用している合成洗剤を、無添加せっけんに置き換えることです。液体の無添加せっけんなら、水でも溶けます(粉の場合は水では溶けにくいのです)。昔は粉石けんをお湯で溶かして使う手間がありましたが、時代は変わったのです! まずは、ここから始めませんか?」
しろざ入りのハーブティー