本日もCNNは朝からシリア空爆につきノンストップで報じていて、邦字紙等も大きく報じており、何が起きているのか、米国の計算というか目的と評価、現地での反応等は、CNN等を見るのが一番だろうと思います。
中東で米国が何か大きな動きをする時には、ニュースを握っているのは米国だと言うことを、湾岸戦争の時に痛感しましたが(あの時に果たして戦争が起きるのか、起きるとしたら何時か、ということを随分「出先」として情報を求められましたが、結論的にはそれが判るのは米国で、中東では内、ということでした)、今回も正しく同じような感じを有しています。
従って、当面は、何か落ち穂拾いで面白そうな話があれば書くという程度にしようと思っています。
1、さはさりながら,取りあえずの事実関係と思われる所をまとめてみると(勿論網羅的ではないし、又誤った点も含まれている可能性はある)
米軍等はラッカを中心にしたISの拠点を攻撃したが、その他ヌスラ戦線の拠点、およびkhorasan 軍団と称するアルカイダ系の拠点も爆撃した、
米軍は攻撃は成功であったとしており、撃墜されたり墜落した航空機はない、
アラブ諸国(サウディ、UAE、ヨルダン、カタール、ナバハレン)等も参加したと伝えられるが、ヨルダン等はそのことを確認し、航空機が無事帰還したとしている、
米政府によれば、khorasanグループはアルカイダ系でアフガンからの帰還者も多く、航空機爆破等対米欧テロを計画しており、米情報筋が数カ月間フォローしていたが、具体的な拠点等が明確になったので、このタイミングで攻撃した由(この話がどの程度重要かは分からないが、もしその通りとすれば、今回の爆撃のタイミングはこのグループの攻撃に合わせたこととなる)
シリア人権網等の話では、IS要員70名、ヌスラ戦線要員50名が死亡し、ISの300名が負傷し、うち100名が重傷、
ヌスラ戦線の指導者党幹部も殺害された
米政府はシリア政府とは調整もしないし、許可もとらないとしているが、シリア政府は国連代表部を通じて事前に通告があったとしている
シリア政府はISに対するいかなる攻撃も歓迎であるとしている
国連事務総長はシリア領域への攻撃は国際法にのっとるべきであると語った
2、上記からの取り敢えずの全くの個人的感想は
・攻撃は成功であったとしているが、IS幹部の何人位が殺傷されたのか、通信系統がどの程度破壊されたのか、武器弾薬がどの程度破壊されたのか、車両は、等が判明しないと、本当か否か判らない。
それと重要なことは、どの程度民間人の被害(collateral damage などといういやな言葉がある)があったのかで、それが多い場合にはアラブ人、シリア時の反感が強くなる可能性がある
・シリア政府との関係で、調整しないと言いつつ、事前に通報したと言うことは、事実上何らかの調整があったとも思われ、ヌスラ戦線に対する攻撃と相まって、一番喜んでいるのはシリアリア政府の可能性がある
・ヌスラ戦線は、アルカイダ系ではあるが、現在シリア政府軍、IS軍と戦っている反政府軍で最も強力なグループで、これを最初の攻撃の時からの対象として、指導者を殺害したとすれば、シリア政府に対するシグナルではないか?
・khorasan軍団などという名前が出てきたのは、つい数日前だが、彼らがISともヌスラ戦線とも違う別のアルカイダ系とすれば、いかなる系等か?又その指導者はアイマンザワヒリに直接結び付いているのか?彼らの米本土等への脅威の程度は?最近米国や欧州の空港での警備が急に厳重になったという事実はあるのか?
・最近トルコ国境付近でISが、kobani等クルド人居住地域を攻撃し、クルド人のエクソドスが起きているが、これは米軍の攻撃と何らかの関係があるのか(要するに攻撃を事前に予測し、兵力を北部の方に分散させている)?
・CNN等ではサウディやヨルダンでの穏健派の訓練が既に始まっているとのニュアンスの報道があるが、相手は自由シリア軍か?どの程度の規模か?
現在、自由シリア軍もかなり分裂して、離合集散を繰り返している感じで、極めて弱体化している感がするが、誰かこれらの兵力をとりまとめられる人物など見つけられたのか?
3、個人的感想と言いながら、結局疑問点ばかりの列挙でした。
いずれにせよ、近くオバマの国連総会演説や、彼が議長となる安保理会合があるし、上記のような疑問も徐々にあきらかになってくるのでしょうか?
中東で米国が何か大きな動きをする時には、ニュースを握っているのは米国だと言うことを、湾岸戦争の時に痛感しましたが(あの時に果たして戦争が起きるのか、起きるとしたら何時か、ということを随分「出先」として情報を求められましたが、結論的にはそれが判るのは米国で、中東では内、ということでした)、今回も正しく同じような感じを有しています。
従って、当面は、何か落ち穂拾いで面白そうな話があれば書くという程度にしようと思っています。
1、さはさりながら,取りあえずの事実関係と思われる所をまとめてみると(勿論網羅的ではないし、又誤った点も含まれている可能性はある)
米軍等はラッカを中心にしたISの拠点を攻撃したが、その他ヌスラ戦線の拠点、およびkhorasan 軍団と称するアルカイダ系の拠点も爆撃した、
米軍は攻撃は成功であったとしており、撃墜されたり墜落した航空機はない、
アラブ諸国(サウディ、UAE、ヨルダン、カタール、ナバハレン)等も参加したと伝えられるが、ヨルダン等はそのことを確認し、航空機が無事帰還したとしている、
米政府によれば、khorasanグループはアルカイダ系でアフガンからの帰還者も多く、航空機爆破等対米欧テロを計画しており、米情報筋が数カ月間フォローしていたが、具体的な拠点等が明確になったので、このタイミングで攻撃した由(この話がどの程度重要かは分からないが、もしその通りとすれば、今回の爆撃のタイミングはこのグループの攻撃に合わせたこととなる)
シリア人権網等の話では、IS要員70名、ヌスラ戦線要員50名が死亡し、ISの300名が負傷し、うち100名が重傷、
ヌスラ戦線の指導者党幹部も殺害された
米政府はシリア政府とは調整もしないし、許可もとらないとしているが、シリア政府は国連代表部を通じて事前に通告があったとしている
シリア政府はISに対するいかなる攻撃も歓迎であるとしている
国連事務総長はシリア領域への攻撃は国際法にのっとるべきであると語った
2、上記からの取り敢えずの全くの個人的感想は
・攻撃は成功であったとしているが、IS幹部の何人位が殺傷されたのか、通信系統がどの程度破壊されたのか、武器弾薬がどの程度破壊されたのか、車両は、等が判明しないと、本当か否か判らない。
それと重要なことは、どの程度民間人の被害(collateral damage などといういやな言葉がある)があったのかで、それが多い場合にはアラブ人、シリア時の反感が強くなる可能性がある
・シリア政府との関係で、調整しないと言いつつ、事前に通報したと言うことは、事実上何らかの調整があったとも思われ、ヌスラ戦線に対する攻撃と相まって、一番喜んでいるのはシリアリア政府の可能性がある
・ヌスラ戦線は、アルカイダ系ではあるが、現在シリア政府軍、IS軍と戦っている反政府軍で最も強力なグループで、これを最初の攻撃の時からの対象として、指導者を殺害したとすれば、シリア政府に対するシグナルではないか?
・khorasan軍団などという名前が出てきたのは、つい数日前だが、彼らがISともヌスラ戦線とも違う別のアルカイダ系とすれば、いかなる系等か?又その指導者はアイマンザワヒリに直接結び付いているのか?彼らの米本土等への脅威の程度は?最近米国や欧州の空港での警備が急に厳重になったという事実はあるのか?
・最近トルコ国境付近でISが、kobani等クルド人居住地域を攻撃し、クルド人のエクソドスが起きているが、これは米軍の攻撃と何らかの関係があるのか(要するに攻撃を事前に予測し、兵力を北部の方に分散させている)?
・CNN等ではサウディやヨルダンでの穏健派の訓練が既に始まっているとのニュアンスの報道があるが、相手は自由シリア軍か?どの程度の規模か?
現在、自由シリア軍もかなり分裂して、離合集散を繰り返している感じで、極めて弱体化している感がするが、誰かこれらの兵力をとりまとめられる人物など見つけられたのか?
3、個人的感想と言いながら、結局疑問点ばかりの列挙でした。
いずれにせよ、近くオバマの国連総会演説や、彼が議長となる安保理会合があるし、上記のような疑問も徐々にあきらかになってくるのでしょうか?
案山子様
えぼし様
先ほど取りあえずのコメントを打ち込みましたので、取り敢えずはそれをご参照ください。
なお、かかし様の「…呼びかけていることこそまさにテロ行為と呼ぶべき・・・」と言う所については、要するに定義の問題で、従来からの法的解釈ではテロ教唆ということになるのでしょうが、テロの教唆もテロの一種であるとの条約や法律があれば、まさしくテロになるのでしょうね。