記憶喪失の男:著作権法違反容疑で逮捕 無断で動画アップ

毎日新聞 2014年09月24日 21時35分

 録画したテレビドラマを無断で動画サイト「FC2」にアップロードしたとして、群馬、栃木両県警は24日、静岡県三島市大宮町3の無職の男を著作権法違反容疑で逮捕した。群馬県警によると、男は2008年に記憶喪失状態で保護され、「鈴木太郎」という仮の氏名と「昭和53年3月14日生まれ」という仮の生年月日で生活保護を受給中。現在は刑事責任能力があるとみている。

 逮捕容疑は13年6月〜今年3月、テレビドラマ9作品を「FC2」に無許可でアップしたとしている。サイバーパトロールで浮上した。「FC2」は有料会員が支払った登録費(1カ月1000円、年間6000円)の半額を動画投稿者に還元する仕組みで、群馬県警によると、男の口座には少なくとも約1000万円の入金が確認された。「生活費を稼ぎたかった」と容疑を認めているという。

 男は08年3月、静岡県熱海市で意識不明で倒れているのが発見され、自分の記憶を全て失う「全生活史健忘症」と診断された。身寄りはなく、転居を繰り返しているという。【尾崎修二】

最新写真特集