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安倍晋三首相は2013年10月、トルコ最大の商業・文化都市、イスタンブールを訪問し、ボスポラス海峡の海底トンネル開通式典に出席した。
日本が建設費の多くを援助し、大成建設が主導した難工事は、アジアとヨーロッパを貫通する地下鉄として実現した。長年のトルコの夢がかなったのだ。車両は韓国製で、エレベーターはドイツ製だが、乗客らは、相手が日本人と分かると実に愛想がいい。
ウスクダル駅(アジア側)のプラットホームの柱には「日本トルコ友好」の記念盤がはめ込まれ、両国の国旗がある。日本の援助で建てられた空港や道路に、日本への感謝の言葉が一切ない中国や韓国とは異なる。
ペルシャ絨毯(じゅうたん、イラン製)は世界的に有名だが、実は「世界一良質」「世界最高級」「芸術性も高い」などと絶賛されているのはトルコ産のヘレケ絨毯だ。
ところが、偽物大国である中国が絨毯に似せた段通(だんつう)製品に、ヘレケをもじって「ヘリケ」と名付けたためトルコは猛然と抗議した。現在、国際司法裁判所に提訴されている。これほど、中国とトルコは仲が悪い。
トルコ経済は意外と良好である。
第1に、ユーロに加盟できなかったことで、通貨安を狙って欧米の企業進出が目立つ。労働賃金の安さにひかれ、世界の自動車会社が続々とトルコに工場を移した。GMやフォード、ベンツ、フォルクスワーゲン、そして、トヨタも。
特筆すべきは、グッチやルイ・ヴィトンなど、欧州ファッションの革製品はトルコ産の皮革で作られている。その工場も、イタリアから、エーゲ海に面する同国第3の都市、イズミルの周辺に大挙して移転したのだ。
「ユーロに加盟しないメリット」と、現地ガイドは解説してくれた。