9月18日にふじみ野市議会9月定例会が閉会。
西・亀居保育所が、平成27年3月31日をもって廃止となる条例も賛成多数(賛成16、反対4)で可決されました。

民部は副議長という職務上、討論は控えましたが、同じ会派(かがやき21)の五十嵐議員が会派を代表して賛成の討論を行いました。

討論での賛成の理由は次の通り。

『耐震性能が基準を大きく下回ることが判明した以上、放置することはできない。 地震はいつ起きるか分からない。保護者が安心して子どもを預けて仕事をするためには、安全対策は最優先で行わなければならない。
 もっとも早く安全を確保する方法として、耐震性能が劣る保育所は廃園し新たな認可保育園で子どもを預かることが適切である。』

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委員会の中では、ふじみ野市は震度5強の震度しか想定していないのだから震度6~7の地震での倒壊の可能性を問うのはどうなのかといった点で、2名の専門家がそれぞれ異なる立場で答えていました。

とはいえも2人とも建築の専門家であって、地質学の専門家ではありません。議員の中にも地質学を熟知した人はいません。もっと言えば、地震の研究者でも地震の大きさや時期を予知することは難しく、いまだ研究の途上です。

だから大地震が起きたらどうだとか、そもそも大地震は起きないとか、そんな議論は私にはナンセンスに思えました。

賛否を決めたポイントは、保護者が安心して子どもを預けられるかということ。

2つの保育所の問題が浮上してから、いろんな方からご意見をいただきました。
子育てを終えた世代の人は、ほぼ全員が「それなら早く何とかしないと」と言います。

廃止の撤回を求める意見書に署名をした人に話を聞くと、耐震性能が劣っていることを知らなかったり新しい代替園に移れることを聞いていなかったようで、多くの人が「だったら署名しなかったのに」と言います。

亀居保育所を卒園・転園した子の保護者たちは、そんな保育所で預かっていたのかと市の対応の遅れを批判していました。

そして、条例採決の2日前。9月16日のお昼に、少し大きな地震がありました。
議会の控室にいた私は耐震性能がない市役所庁舎にいることを不安に思い、外に出るべきか迷いました。

次に思ったのは、市内の保育所は大丈夫だったかということ。
すでに子どもが卒園した私ですらそうですから、在園児の保護者はさぞ心配だったろうと思います。
実際にある保育所保護者は、市役所に問い合わせしてしまったそうです。

保育所が安全かどうか、私には分かりません。100%の安全なんてないと思っています。
重要なのは考えうるリスクに可能な限り対処して、安心してもらうことだと思うのです。

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もちろん、転園に対する不安もあることと思います。ならばその不安を取り除くことが重要です。
私たちの会派からも、不安を取り除くためにできることを討論の中で要望しました。その抜粋です。

・代替園の説明会を早急に開催すること
・早めに代替園への入園を確約すること
・転園後、子どもが落ち着くまで市の保育士が見守ること
・保育士が全て変わることにならないよう、臨時採用の保育士は代替園に移るように法人と協議すること
・送迎が難しくなる保護者のために、放課後児童クラブや民間保育園を暫定的に保育送迎ステーションとして活用できないか検討すること

以上、市民の声をよく聞き、できることを考えていきました。

市と新園の関係者も、保護者の不安を聞いて対応していただけることを期待しています。