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【大リーグ】

黒田、6イニング2/3を3失点で11勝目 ジラルディ監督は来季残留を熱望

2014年9月21日 紙面から

◇ヤンキース5−3ブルージェイズ

 【ニューヨーク穐村賢】来季もピンストライプ!? ヤンキースの黒田博樹投手(39)は19日(日本時間20日)、地元でのブルージェイズ戦に先発。6イニング2/3を7安打3失点(自責2)と好投し、今季11勝目(9敗)を挙げた。開幕から唯一先発ローテーションを守るベテランに、ジラルディ監督は来季の残留を希望。来年2月に不惑を迎える右腕の動向に今オフも注目が集まりそうだ。この日は黒田に続き、レッドソックスの田沢純一投手(28)が4勝目を挙げ、今季の日本選手の合計勝利数は歴代最多の64勝となった。

 気温20度以下。秋風が吹くヤンキースタジアムで、ベテランが熱のこもった投球を見せた。7回途中を3失点で、今季20度目のクオリティースタート(6イニング以上自責3以下)。「なんとかしのぎながらの投球だったけど、うまく切り替えられた。粘っていれば、こういう結果になるかな」。昨年に並ぶ11勝目を手にし、黒田は満足そうにうなずいた。

 いつもと変わらぬ粘投だった。1回1死一塁から3番エンカーナシオンに先制2ランを許したが、その後は踏ん張った。コーナーを丁寧に突き、緩急も駆使。5回は失策が絡んで1点を失ったものの、2死走者なしで迎えたエンカーナシオンを今度はスライダーで空振り三振。7回、ちょうど100球でマウンドを降りる右腕に、スタンドから大きな拍手が降り注いだ。

 開幕から唯一、先発ローテーションを守る39歳。昨年の9月は5試合で0勝3敗、防御率5・70と不振だったが、今季は2勝1敗、防御率3・00。4試合すべてで無四球と内容も充実している。調整法を工夫し、衰えを見せないベテランにジラルディ監督は「真のプロ」と最敬礼。毎年1年契約を結ぶ大黒柱は今オフにもFAとなるが、指揮官は「オフに話し合いを持つことになるだろう。彼が(来季)投げられないという兆候は見当たらない」と早くも残留を希望した。

 黒田の奮闘に打線も応え、チームは3連勝。それでもポストシーズン(PS)進出圏内であるワイルドカード(WC)2位とは4・5ゲーム差と厳しい現状に変わりはないが、黒田の気持ちはなえていない。

 「まだまだ何が起きるか分からない。次の登板に向けてしっかり準備するだけ」。常に目の前の仕事に全力を注いできた職人右腕。今季の登板はあと1試合。残留か、移籍か、日本復帰か。今オフも視線を集めるであろう右腕は、2014年最後のマウンドも全力投球で締めくくる。

 

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