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東京と名古屋を結ぶJR東海のリニア中央新幹線の着工が迫る。環境影響評価…
東京と名古屋を結ぶJR東海のリニア中央新幹線の着工が迫る。環境影響評価(アセスメント)が終わり、国土交通相の認可を待つばかりになっている。
45年までに大阪まで延ばして3大都市圏を1時間ほどで移動できるようにする、とJRはいう。経済界も「世界一の巨大都市圏が生まれ、日本の国際競争力が増す」と歓迎する。
日本は急速な少子高齢化に伴う人口減少に直面している。その中でリニアはどう位置づけられるのだろう。国の側にその方向性が見えない。
少子化の要因の一つに、出生率が低い大都市圏への人口流出があるとされる。今年5月には「多くの地方で20~39歳の女性が40年までに半減し、自治体が消滅するおそれがある」との試算も出た。安倍政権も「地方創生」を掲げ始めている。
リニア新幹線は、東京を中心に、大都市間の結束を強める発想だ。計画を審査した国交省の審議会は「さらなる東京一極集中を招く可能性もある」と注意を促した経緯がある。
一方、国交省が7月にまとめた「国土のグランドデザイン2050」では、リニア整備は前提となっている。地方については「巨大都市圏の効果を拡大する」と楽観的に見通している。
JR東海がリニア新幹線を建設するのは、経営の根幹である東海道新幹線の経年劣化や大規模災害に対する抜本的な備えのためだ。
しかし、JR東海の経営判断とは別に、国土全体を見渡した国としての判断があっていい。東海道新幹線の代替として北陸新幹線を位置づけることも国の立場ならできるのに、そうした思考が止まっていないか。
リニアの沿線自治体は、各県に一つずつできる中間駅に期待する。もっともJR東海は東京、名古屋、大阪以外は通過する列車中心のダイヤを組む構えだ。各駅停車しか止まらぬ新幹線駅周辺の現状を見ても、効果は限定的とみたほうがいい。
そもそも着工の大前提である沿線住民の合意が得られているかも疑問だ。環境アセスを通じ、懸念や要望が多く寄せられたのにJR東海が十分にこたえていない、との不満は根強い。
リニア中央新幹線は、日本の国造りに大きく影響する。人口減少という歴史的な曲がり角に立ついま、リニアについて国を挙げて議論するべきである。
今月末に召集される臨時国会で安倍政権は地方創生をテーマにする方針だ。ならば、リニアに関して集中審議してはどうだろう。熟議の好機である。
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