【オリックス】平野佳、また抑え失敗で9月はや3敗目!ソフトと2・5差変わらず
◆ロッテ4x―3オリックス(20日・QVCマリン)
18年ぶりのV奪回を目指すオリックスがロッテに痛恨の逆転サヨナラ負けを喫した。抑えの平野佳が打たれた。一方、首位のソフトバンクも西武にサヨナラ負け。さらに楽天が日本ハムにサヨナラ勝ちし、パ・リーグは、全3試合がすべてサヨナラゲームの珍事となった。優勝の行方は、21日にソフトバンクが勝ち、オリックスが敗れれば、ソフトバンクに優勝マジック「5」が点灯する。
坂口の懸命のダイブも届かなかった。1点リードの9回。平野佳が同点に追いつかれ、なおも2死一、二塁。岡田が放った打球は無情にも左翼線に落ちた。マウンド上で崩れ落ちた守護神は「しょうもないピッチングばかりして自分に腹が立つ。ずっと迷惑をかけて申し訳ない」と唇をかんだ。
守護神がまた崩れた。平野佳はここ4試合で3つ目の黒星となり、9月は防御率12・46と信じられない数字。今季55試合目のマウンドで5敗目を喫した。昨季まで4年連続の60試合登板。今季終盤を迎えて“勤続疲労”が心配される。それでも右腕は「知らない間にそうなっているかもしれないが、疲れなんか言ってられない。本当にもう一回やるしかない」と闘志を絞り出すようにつぶやいた。
これで1点差ゲームは16勝22敗。リードした7回から満を持して馬原、佐藤達、平野佳の「勝利の方程式」を投入したが、実らなかった。森脇監督は「敗軍の将は兵を語らず。逆境の時こそ進化を試されている」と痛恨の1敗の意味をかみしめた。
勝ち試合を落としてソフトバンクとのゲーム差は2・5のまま。試合後には全選手を集めミーティングを行った。「あしたも試合がある。勝つしかないんだ。(この敗戦の後に)どれだけのことができるか問われている。その意識だけはみんな持っておけ」。わずかな可能性を信じて突き進むだけだ。(橋本 健吾)