浅倉拓也
2014年9月22日01時54分
羊蹄山(ようていざん)を見上げる築約80年の木造校舎は、北海道で最も古い。倶知安(くっちゃん)町立西小学校樺山分校は、児童27人の小さな学校だ。1年から6年まで一緒に給食を食べる様子は、まるできょうだいのよう。給食係の女の子は、三角巾からブロンドの髪をのぞかせていた。児童の約半数は、両親または片方が外国人だ。
倶知安町から隣のニセコ町にかけては、スキー客を中心に、この10年で外国人観光客が10倍に増えた。飲食店、高級アパート経営、ツアー会社……。学校から1キロ余り離れた比羅夫(ひらふ)地区は英語の看板が並ぶ。
ニセコ町内ではこれまで小学生の減少が続き、今年度は214人。小学校は2校しかない。だが、若い外国人と町外から移り住んだ日本人との国際結婚が相次ぎ、就学前の幼児はこれより約70人多い。学校の児童数は今後、増加に転じる見込みだ。
英語で教育したいと考える国際カップルが多いことから、町の支援を受けて北海道インターナショナルスクールのニセコ校が2年前にできた。就学前の幼児から6年まで13人が通う。一方、夏休みなどに数日から数週間だけ来た子どもは、今年だけで約150人にのぼる。片山健也町長は「日本の教育も異なる価値観を学んだ方がいい。子どもや先生の視点を広げる意味でも大きい」という。
外国人住民の増加で教育が国際化したニセコ町。一方、教育の支援を手厚くして外国人住民を増やし、人口減少に歯止めをかけようと考える地域もある。(浅倉拓也)
■未来の人材、地域で支援
広島県の山間部にある安芸高田(あきたかた)市。「ショッピングは…そう、小さい『ツ』」。田園風景に囲まれた民家の居間で、10代のブラジル人少女が女性ボランティアの先生と一対一で向き合い、ノートに丁寧な字を書いていた。少女は中学生の年齢で来日したが、言葉の壁で授業についていけず、学校に行ってなかった。
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