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【秋場所】勢、逸ノ城止めた!意地の59秒9「後輩に負けてたまるか」

2014年9月21日6時2分  スポーツ報知
  • 逸ノ城(手前)を上手投げで下した勢
  • 逸ノ城(手前)を上手投げで下した勢

 ◆大相撲秋場所7日目 ○勢(上手投げ)逸ノ城●(20日・両国国技館)

 西前頭5枚目・勢が、新入幕ながら初日から6連勝と快進撃を続けていた東前頭10枚目・逸ノ城に土をつけた。約1分の熱戦の末に上手投げで仕留め、意地を見せた。2敗をキープし、この勢いで新三役昇進まで一気に突っ走る。白鵬と鶴竜の両横綱はともに危なげなく全勝を守った。1敗で西大関・稀勢の里と平幕の逸ノ城、隠岐の海が追う。

 館内の大歓声と興奮は、まるで横綱を撃破したときのようだった。鼻血を出し、口の周りを真っ赤に染めた勢は“ドヤ顔”で喜びを表現した。息も絶え絶えに懸賞金を受け取る姿が、59秒9の熱戦を物語っていた。「(幕内の)先輩として後輩に負けてたまるか、という気持ちはあった。歓声はすごい気持ちよかった」と笑顔を見せた。

 立ち合って右四つで攻めるが、逸ノ城に左上手を取られ、寄り切れなかった。土俵中央付近で組み合う中、鼻血の量が多く、相手の肩にもかかり、行司待ったとなった。再開し数呼吸置いた後、土俵際に追い詰められたところで逸ノ城の強引な上手投げに乗じて体勢を入れ替え、投げの打ち合いからの上手投げで下した。「最後は体が反応してくれた。力を出し切れたのでスッキリした」と、うなずいた。

 「無心で挑んだ」一番だったが、前日にアクシデントがあった。普段は当日の朝まで対戦相手を聞かないようにしているが、6日目の取組前に支度部屋のテレビで7日目が逸ノ城戦と知ってしまった。「寝られないかも」と話していたが、普段通り7時間ほど寝たという。東西前頭筆頭を1場所ずつ経験。平幕上位にいる時間も長くなった。「何回か上でやらせてもらって独特の雰囲気を味わう中で落ち着いてできるようになった」。経験値の違いで、モンゴルの新怪物を蹴散らした。

 北の湖理事長は「よくこらえた」と評価した。2敗を守り好調を維持。白星を伸ばせば悲願の新三役も夢ではない。「とにかく最後まで、毎日毎日一緒のことをするだけ」とあくまで平常心を貫く構え。怪物撃破の勢いを追い風に、さらなる活躍を見せる。(三須 慶太)<字色S C="00" K="00" M="00" Y="00" />

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