朝日の天敵『週刊新潮』 (『WiLL』2005年4月号より)
WiLL 3月7日(金)17時49分配信
『週刊新潮』の基本姿勢は、広告原稿は、先方の要望があっても一切変更しないというものだ。
「タイトルは、編集姿勢そのものだからです。どうしても掲載したくないのなら文字を削るのはやむを得ない、と言ってきた。相手の意を受けて、こちらで原稿を変え、さらに変えたことがわからないように、デザインを直すなどということには、決して応じられません」(佐貫氏)
その結果、朝日が嫌う「異常体裁」の頻度はかなり高くなっている。
二〇〇二年八月二十九日号の〈特集 日本の戦争責任を追及する「朝日新聞」の戦争責任――まず自分のアタマの上のハエをどうにかしろ〉も、『週刊新潮』と朝日側で、かなりの応酬があり、朝日が「気に入らない」部分を黒く塗りつぶす、という結果になった(右ページ参照)。
このときは、まず朝日側が、「『朝日新聞の戦争責任』については、それなりの責任を取っていると考えてはいるが、新潮社の主張ということで甘んじて了解する。ただ『アタマの上のハエ』の表現は、わが社に対する中傷、揶揄と受け取らざるを得ない。朝日新聞出版広告掲載基準に照らして、この表現は避けたいがいかがか」と言ってきたという。
新潮社側が「アタマのハエ」の部分についても、編集部の主張であると答えると、朝日新聞の広告部長が来社し、「『アタマの上のハエ』部分は弊社に対する揶揄と受け取らざるを得ない。その部分をスミで塗らせてもらえないか」と言ってきた。
新潮社側が、了解するわけではないがやむを得ないとしたところ、広告は、「アタマの上のハエ」の部分を黒く塗りつぶす「異常体裁」で掲載されることになった。
もっとも、朝日側の要請を突っぱね、そのまま載ったものもある。
例えば二〇〇三年一月十六日号〈朝日「声」欄に堂々と載った捏造投稿〉
この時は朝日新聞側から、まだ捏造と確定していないから、せめて捏造にカッコをつけてくれ、という要請があったが、新潮社側が「お断りする。イヤなら勝手に削除を」と返答したところ、結局そのまま掲載になった。
二〇〇二年十二月十二日号〈戦後半世紀「北朝鮮」と「金日成親子」を賛美し続けた「朝日新聞」の大偏向報道〉は、審査結果の報告が遅れたため、何か言ってくるかと思って、編集部サイドが待ちかまえていたら、そのままOKとなったという。「賛美し続けた」ことに、反論できなかったということだろう。
また、二〇〇四年三月四日号〈だから「朝日新聞(ちょうにちしんぶん)」とヤユされる「北朝鮮」寄り偏向報道〉については、「『ちょうにちしんぶん』『偏向報道』とは、あまりにも侮蔑的、変更してもらえないか」との申し入れがあったものの、応じなかったところ、そのまま掲載になった。これも「北朝鮮寄り偏向報道」に反論できず、ということか。
最終更新:3月7日(金)17時49分
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