Android Lでも暗号化をデフォルトオン、グーグルはキーを持たず
アップルに続くプライヴァシー強化の動き。
アップルが、iOS 8ではデフォルトで全個人データを暗号化し、アップルは暗号化キーを持たないと宣言しました。つまりアップル自身、ユーザの端末内のデータを見ることができないので、警察とかNSAからデータ引き渡しを要請されても応じる術がないということです。そしてアップルの後を追うように、グーグルもAndroid Lで同様の措置を取ることがわかりました。
Washington Postによれば、10月に公開と見られるグーグル最新OS・Android Lでは、デフォルトで暗号化機能がオンになるそうです。暗号化機能自体は2011年からAndroidに存在していたのですが、メニューの奥の方に隠れていて、使おうとしても警告が出てきたりしてました。だから実際使っているのはごく限られた人だけだったんです。
でもこれからは違います。グーグルの広報担当者はWashington Postに対し次のようにコメントしています。
次期Androidリリースでは、暗号化がデフォルトで有効になっています。だからユーザーは有効化しようと考える必要すらありません。
暗号化がデフォルトでオンになるメリットは、スマートフォンを盗まれたり、何らかの理由で警察や政府に没収されたりしても、その中のデータに第三者からアクセスされなくなることです。グーグルやアップルはそれをアンロックするためのキーを持たないので、彼らが警察に協力したとしてもデータを見ることはできません。
アップルやグーグルがこうした対応をとっているのは、間違いなくエドワード・スノーデン氏が米国政府による情報傍受を暴露したことの影響でしょう。テクノロジー企業は、自らのユーザデータへのアクセスを捨てることで、政府へのデータ引き渡し義務から解放されようとしているのです。
ただしユーザデータが保護されるのはあくまで端末上の話であって、クラウドに保存したり、何らかの形で送信したりしたデータに関してはその限りではありません。プライヴァシーが気になる人は、クラウドへの自動保存機能をオフにしたほうがよさそうです。
source:Washington Post
Chris Mills - Gizmodo US[原文]
(miho)