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事件
【深・裏・斜読み】抱っこひもの事故多発 「引け目」発覚遅らせる 生活様式の変化も
子育ての必需品となっている「抱っこひも」。年間100万個ほどが販売されている中、子供の転落事故が相次いでいることが東京都の初調査で判明した。事故でけがをしたのは、平成21年以降で少なくとも116件。ただ、表面化しないケースも多いといい、調査結果は氷山の一角にすぎないとの指摘もある。(酒井潤、中森智也)
「私が悪い」
「抱っこひもをつけて、前抱っこで、自転車に乗っていたら、子供が周囲を見たかったようで、反り返ったら、落ちそうになった。慌てて自転車を止めた」
こう話すのは東京都杉並区に住む会社員の女性(38)。幸い5カ月の次男は無事だったが、かがんだときにも、落としそうになったことがあり、転落防止の器具を取り付けるようになった。
ちょうどリュックサックを前にかけるようにして、子供を抱く抱っこひも。両手が空くほか、抱っこに不慣れな男性でも使いやすいとあって、子育てには必須アイテムとなっている。
ただ、都の調査結果が公表されるまで、転落事故やその被害はあまり報告されなかったのが現状だった。
「親が『自分の使い方が悪い』と考えているのか、あまり連絡が寄せられない。子供を落としたということへの引け目もあるのではないか」
都の調査結果を受け、国民生活センターの原田慶さんはそう話す。
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