Sunday 21st September 2014,
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【コラム】竹下ジャパン「グラビアアイドル新世紀」第28回:ふりかえれば、かでなれおん

2014/09/21
【コラム】竹下ジャパン「グラビアアイドル新世紀」第28回:ふりかえれば、かでなれおん

 

 

甘噛みマガジン編集長・竹下ジャパンによるグラビアアイドル論を不定期で更新しています。

 

 

バックナンバー
第1回:安藤遥はカッテージチーズである
第2回:倉持由香のオーガニック巨尻に涙して
第3回:栗田恵美に2000年の読売巨人軍クリンナップを感じて
第4回:ぽっちゃりグラドル水樹たまに遠い夏の日を思い出した
第5回:天野麻菜に恋の痛覚を刺激されて
第6回:内田理央にパセラで「暦の上ではディセンバー」を歌って欲しい
第7回:丸果尻ゆうこは上戸彩がつくった「うちのごはん」を丸かじって欲しい
第8回:末永みゆが僕の茶色い青春を洗い流してくれた
第9回:新田まみと同じクラスになりたい。消しゴムを貸して欲しい
第10回:佐野ひなこと『タイムマシンなんていらない』
第11回:山中知恵と鳥貴族のキャベツ盛りばかり食べるレヴィ・ストロース
第12回:(M)otocompoに加入した。そして佐倉仁菜のTバックに感電した。
第13回:楽天が優勝した夜とお父さんと食卓を囲むおのののか
第14回:僕の背中はエスパー伊藤。萌木七海はミツユビナマケモノ
第15回:竹内まりやとほしのあきさんはマリア様である。2006年のQuickJapanに勇気をもらう年末
第16回:麻倉みなとサンタクロース特定秘密保護法について
第17回:黒澤優のマシェリCMとイエローキャブ
第18回:佐山彩香と成人式と東京都知事に願うこと
第19回:水城るなの引退への自戒とフィリップ・K・ディックの日常
第20回:荻野可鈴とヴァーチャル・インサニティ
第21回:『さよならばかちゃん』と橘花凛と寿司
第22回:竹富島を噂の東京マガジンが取材する日と水着カーソル隊への謝辞
第23回:飲み会嫌いと奥貫薫
第24回:ギャル文化の衰退を語りたがる大人たちと近藤千尋
第25回:僕は市川由衣の乳房が見たいのか。
第26回:スロヴァキア人は陽気に尻を叩く
第27回:グッバイグラビア・ハローグラビア

 

 

第28回:ふりかえれば、かでなれおん

かでなれおん

プロフィール
かでな れおん
1986年大阪府生まれ。現在28歳。デビューは2001年。2003年12月、15歳から17歳までに撮影したグラビア写真集『HHH』を久紗野水萌名義で発売後、翌年には突如ヘアヌード写真集『はだかのれおん』を発売。現在はオスカープロモーションに所属し、映画やテレビドラマなどで活躍中。

 

 

ライタープロフィール
竹下ジャパン
1988年生まれ。ライター。甘噛みマガジン編集長。『Quick Japan』『サイゾー』などで活動。タウン誌『TO mag』にてグラビアアイドルインタビュー企画「about her」連載中です。

 

甘噛みマガジン編集長の竹下です。ぼくは今日もグラビアアイドルのことについて考えています。

 

幼い頃の思い出になりますが、ひとりっこであった僕にとって「エロ」というものは非常に遠い存在であり、それ以前に「若い女性」というものはなんのリアリティも無いものでした。

 

当時、実家がピアノ教室を営んでいたんですが(母が講師)、そこに来る生徒は小学校低学年の子どもばかり。ぼくと同世代。もちろん「かわいいな」と思ったり、一緒に遊んだりすることはありましたが、公園でサッカーをしたり子ども同士の他愛のない遊びでした。

 

子供向けのピアノ教室だったということもあり、小学生ばかり来るのは当然だったのですが、なぜか水曜日の夜にだけ、近くに住む高校生が母にピアノを習いに来ていました。いま思うと、彼女は幼稚園の先生になることを志望しており、その試験においてピアノを演奏する技術が必要ということで、受験前に習いに来ていました。

 

母と祖母ぐらいしか、おとなの女性と関わる機会の無かったぼくにとって彼女の存在はとてつもなくでかいものであり、水曜日の夜はなにか心の中がワサワサするというか、形容しがたい感情をいだいていたんだと思います。

 

彼女が来る日には、我が家の前にはいつも自転車で彼氏が迎えに来ており、彼女のピアノレッスンが終わると2人乗りで帰っていくのが、ぼくの部屋から見えて、夜の道に消えていくふたりはとてつもなく大人に見え、またそれを見ているぼくがとても子どもであることを認識させられ、悔しい思いをしていた記憶があります。

 

いま、ふと思い起こすと、その彼女はかでなれおんさんに似ていたような気がするんですよね。先日、かでなさんの伝説的なヌード写真集である『はだかのれおん』を見る機会があって、雷に打たれたような衝撃が走ったんです。中学や高校の頃にグラビアアイドルとしてのかでなさんは拝見していたんですが、なぜか『はだかのれおん』だけは見ておらず、発売10年めにしてやっと見たという感じだったんですが、そういえば子どもの頃に実家にピアノを習いに来ていた高校生に似ているという記憶も踏まえて非常にグッとくるところがありまして。なにより『はだかのれおん』の発売って彼女が17、18歳の頃ですから、いろいろとすげえなと思いました。

 

当時の高校生が幼稚園の先生になれたかどうかはわかりませんが、確実にどこかで暮らされているでしょう。ただ、インターネットが発達してもぼくは彼女の名前がなんだったかのさえ(母親に訊かない限り)わかりませんし、その一方で『はだかのれおん』で18歳のかでなさんに出会えるという意味において、メディアに出続ける人の耐久性というか、他者に成長の経過を見せ続けるというのはすごい仕事だなと思い、あらためて尊敬に近い思いをいだきました。

 

 

はだかのれおん(シノヤマキシン+かでなれおん)
はだかのれおん(シノヤマキシン+かでなれおん)
  • 発売元: 朝日出版社
  • 価格: ¥ 2,571
  • 発売日: 2004/06/12

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