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【プロ野球】

星野監督が辞任 後任は大久保2軍監督有力

2014年9月19日 紙面から

会見では無念そうな表情も=仙台市のコボスタ宮城で

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 闘将が『男のケジメ』をつけた。楽天の星野仙一監督(67)が18日、仙台市内の球団事務所で会見し、成績不振と体調不安を理由として、今季限りで辞任することを発表した。昨季、球団創設9年目で初のリーグ優勝と日本一に導いた名将は3年契約を2年残してユニホームを脱ぐ。後任には今季途中で代行を務めた大久保博元2軍監督(47)が有力候補に挙がっている。

 男の決断を貫いた。本拠地コボスタ宮城でのロッテとの試合前。手狭な会見場でテレビカメラ16台、約100人の報道陣が待ち構える中、背番号77のユニホームを身にまとった星野監督が三木谷オーナーとともに姿を見せた。

 指揮官の退任表明。感情を押し殺し、努めて淡々と、丁寧に言葉を紡ぎ出す。「直接の原因は成績。しかも、2カ月間も戦場から離れて、ファンや選手、球団に大変迷惑をかけた」。現場のトップとして、チームの不振の責任を負うことに迷いはなかった。

 監督人生で最もつらいシーズンだった。黄色靱帯(じんたい)骨化症などの手術、そしてリハビリ。5月末から休養に入った。「勝負師として、シーズン中に離れるというのは、あってはならない。休んだ時点で、私は(自分を)許せなかった」。周囲の後押しを受け、7月末には復帰した。しかし、このころには「ひそかに『今季限り』と決意していた」と打ち明けた。

 今月上旬には三木谷オーナーにも意向が伝えられた。「正真正銘、日本一の監督。全力で慰留したが、本人の意志が固かった」。17日の試合後に連絡を受け、この日の試合前に球団事務所で直接会談。正式に辞任が決定した。

 シーズン終了前に発表したことについて、指揮官は「来季のスケジュールをスムーズにするためには、この時期じゃないと遅い」と力説。三木谷オーナーは「野球を熟知し、球界のネットワークも強い。大所高所からアドバイスしてほしい」と、星野監督に対してGMを超える権限を任せ、後任人事も含めて相談する考えを示した。

 就任から4年。東日本大震災を経験し、歓喜の胴上げも味わった。感謝と愛着は強い。指揮官も「俺のすべてをこの球団に残す」と周囲に話している。選手には「ユニホームを脱いでも、いつまでも小うるさいジイさんでいるぞ」と伝えた。自らの経験、魂のすべてを東北にささげる。 (井上学)

 

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