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【楽天】星野監督辞任 成績不振、休養で自分が「許せない」

2014年9月19日6時5分  スポーツ報知

 ◆楽天9―5ロッテ(18日・コボスタ宮城)

 楽天・星野仙一監督(67)が18日、成績不振などを理由に今季限りで辞任することを発表した。ロッテ戦(コボスタ)の試合前に会見を開き、明らかにした。昨季は球団を創設9年目で初の日本一に導いたが、今季はBクラスに低迷。昨オフに複数年契約を結び、球団側は続投を既定路線に考えていたが、今月に入って三木谷浩史オーナーに辞意を伝え、この日に了承された。今後も球団には残り、フロントとしてチーム再建に取り組む。

 まだ志半ばだ。それでも星野監督は、ユニホームを脱ぐことを決めた。「直接の原因は成績。しかも、私が2か月間も戦場から離れた。ファン、選手、球団に大変迷惑をかけたのが一番」。5月下旬、腰の手術のために離脱した。今では体調面での不安はなくなったが、ケジメをつける意味でも低迷の責任を取った。

 昨オフに複数年契約を結び、球団側も続投が既定路線だった。だが今月に入り、三木谷オーナーに直接、辞意を伝えた。会見に同席した同オーナーは「まあ『ウソだろう』と。来季以降も―と考えていた」と語った。この日まで慰留を続けてきたが、辞意は固く、断念した。「強豪の巨人を破っての日本一。感謝の気持ちしかない。闘争心、戦う姿勢を注入してもらった」と功績をたたえた。

 星野監督は「勝負師として、一年一年が勝負。昨年と比較すれば天と地。休んだことを含め、この数字というのが許せない」。それまではすがすがしかった表情を引き締め、語気を強めて言った。

 7月下旬に復帰したときから、退任が頭にあったという。「(入院中)『早く帰ってきて』というような、うれしい声を聞いた中で、早く戻らなきゃいけないと思った。復帰してからも『こんなことじゃいけないな』と。そのへんで私はひそかに今季限りで、ということで決意しました」。昨季と比べ、田中将大(ヤンキース)が抜け、補強も失敗。戦力は低下し、低迷は続いた。だが最後まで、言い訳はしなかった。

 今後については三木谷オーナーが「高いところから球団に関わっていただく」と説明した。指揮官は試合前のミーティングで、選手たちに辞任を伝えた際に「いつまでもうるさいじいさんでいるぞ! 覚悟しとけよ」と伝えたという。03年に阪神の監督を退いた後、オーナー付シニアディレクターに就任したときと同様、ユニホームは脱ぐが、チーム編成や球界の諸問題などに取り組むことになる。

 楽天では4年間、指揮を執った。現役、監督を含めた野球人生で、初めて日本一を味わった。会見開始から1時間後に始まった試合では、ナインが昨季のような勝負強さを見せ、最下位を脱出。「最初からやってくれよ」と冗談交じりに話したが「先行されて、よく追いつき、ひっくり返したね」と奮闘に目を細めた。

 残り16試合。「(やり残したこと?)いっぱいある。(選手は)自分自身が何をするべきか、何を考えるべきか、もっともっと浸透させたいと思っていましたけど、それは次の人が味付けをしてくれると期待している」と闘将。野球への情熱は、今後も失われることはない。(畑中 祐司)

◆星野 仙一(ほしの・せんいち)1947年1月22日、岡山・倉敷市生まれ。67歳。倉敷商から明大を経て68年ドラフト1位で中日入団。エースとして活躍し、74年には沢村賞を受賞。82年現役を引退するまで通算500試合に登板、146勝121敗34セーブ。87年から中日監督。02年から阪神、11年からは楽天の監督を歴任し、リーグ優勝4度。13年には楽天を自身にとっても初となる日本一に導いた。03、13年と正力賞を2度受賞。08年北京五輪では日本代表監督。180センチ、83キロ。右投右打。

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