学力テスト:静岡知事 上位の小学校長名や市町別成績公表
毎日新聞 2014年09月04日 21時16分(最終更新 09月05日 00時52分)
今年の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果について、静岡県の川勝平太知事は4日、小学校国語Aで県内上位の校長名と、小学校の市町別成績を明らかにした。学校別と市町別の成績公表は今年から解禁されたが、前提となる市町教委の同意を得ておらず反発も予想される。
校長名の公表は昨年に続き2回目。県内公立小学校506校のうち、平均正答率が全国平均を上回った262校が対象で、県内全35市町ごとの全4科目の平均正答率一覧表とともに県ホームページで公表された。学校別の成績公表はテスト実施要領で禁止されていたが、川勝知事は昨年、「学校と校長は別」として公表に踏み切っていた。
市町別成績の公表は初めてで、川勝知事は「地域間格差の解消に資する」と説明した。静岡県の安倍徹教育長は「残念な結果」と知事を批判。ある市教委担当者は「数字が独り歩きする」と当惑していた。愛媛、大分両県教委は市町の同意を得て公表している。
文部科学省学力調査室は「(川勝知事の)公表方法は実施要領を逸脱し、教育上の配慮も感じられない」と話している。【西嶋正信、立上修】