関西国際空港:開港20周年、晴れ着姿で梅酒振る舞う
毎日新聞 2014年09月04日 11時42分(最終更新 09月04日 16時22分)
関西国際空港は4日、開港20周年を迎えた。1994年の開港以来、巨額の債務負担に苦しんできたが、近年は格安航空会社(LCC)の誘致などで海外からの集客力を高め、業績が復調している。この日は開港20年を「成人式」に見立てた記念行事が開かれ、晴れ着姿の女性が利用客に梅酒を振る舞った。第1ターミナルには、韓国ロッテグループが展開し、高級化粧品などが人気の「ロッテ免税店」(広さ330平方メートル)が日本初出店した。
関空と大阪(伊丹)空港を運営する新関空会社の安藤圭一社長は記念式典で「この20年は平たんな道のりではなかったが、海外からの利用客が過去最高になるなど成長トレンドの中で20歳を迎えられた」と語った。関空の2013年度の旅客数は外国人観光客増加を追い風に1812万人と、12年ぶりの高水準を記録。総離着陸数は過去最多の約13.3万回となった。
新関空会社は債務解消に向けて関空と伊丹両空港の運営権売却(コンセッション)を目指している。安藤社長は「今年は次の20年に向けて経営の自立を図る大事な年」と強調した。運営権売却は約2兆2000億円を最低入札額として手続きが進められており、10月にも入札を開始。15年6月ごろに落札者が決まり、16年1月には新会社に運営が移行する予定だ。【宮崎泰宏、岡奈津希】