【韓国・仁川19日発】4年に一度のアジア大会が開幕。開会式には朴槿恵(パク・クネ)大統領(62)や俳優チャン・ドンゴン(42)ら著名人が駆けつけ、国を挙げての一大イベントをアピールした。
ただ、大会は国民的な盛り上がりにはなっていない。1月から発売した開会式のチケット販売は苦戦。値引きや特典をつけて叩き売りしたが、札止めとはいかなかった。5種類のチケットのうち完売したのは2種類のみ。50万ウオン(約5万円)以上の席が残り、当日券の販売スタッフは「チケットが高すぎます」とあきらめムードだった。
何よりの誤算は、頼みの綱の韓流スターが起爆剤にならなかったことだ。開会式では日本でも人気のJYJや韓国女子中高生のアイドルEXO、さらに「江南スタイル」が世界的にヒットしたPSY(36)が登場。しかし、関係者は「韓流スターに一時の熱狂ぶりはないです。PSYは有名ですけど、歌だけ」と集客力を疑問視していた。一部のファンが熱望するJYJと東方神起の共演も実現せず、韓国在住の日本人ファンは「JYJと東方神起が一緒にやるなら見たかった」と嘆いた。
一方、組織委員会の迷走ぶりは現場にも及ぶ。競泳など複数の種目は記者に対するパスの数が制限される。しかし、19日現在、競泳で組織委が日本オリンピック委員会(JOC)に配分予定の枚数はわずか16枚。JOCのもとには日本の報道陣からの問い合わせが殺到している。競泳には韓国の英雄で、北京五輪自由形金メダルの朴泰桓(パク・テファン=24)が出場する。競技はその名を冠した「朴泰桓水泳場」で開催されるが、いかにも手狭だ。朴を最優先させた決断が裏目になっており「最初から分かっていたことなのに」と憤る記者は多い。
一方で、大会前にはホッケー男子日本代表が地元高校生に配ったピンバッジが「旭日旗」を連想させるとして、学校が大会組織委に抗議する騒動もあった。16日間の戦いの火ぶたは切られたが、前途は多難だ。
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