原子力規制委2年 委員2人が交代9月20日 5時46分
東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて設置された原子力規制委員会は、発足から2年になり、2人の委員が交代しました。
独立性や中立性をどう保つのかは引き続き課題で、みずから助言をしていた核燃料サイクル施設の審査を担当することになった日本原子力学会の元会長の田中知氏は「全く別な観点に立ってしっかりと審査していく」と述べました。
原子力規制委員会の5人の委員のうち、島崎邦彦氏と大島賢三氏は今月18日、2年の任期を終えて退任しました。
19日は新しい2人の委員が出席して規制委員会が開かれ、元日本原子力学会会長で、原子力工学が専門の田中知氏は、「核セキュリティ」の対策や核燃料サイクル施設の審査を担当することになりました。
また東北大学の元教授で地質学者の石渡明氏は、島崎氏が担当してきた地震や津波などの自然災害対策の審査を引き継ぎます。
2人の任期は5年です。
会見で田中委員は、「身の引き締まる思いであり、全力で使命を果たしたい」と決意を述べました。田中委員は、昨年度まで青森県にある日本原燃の再処理工場について技術的な助言をしていたうえ、謝礼金を得ていたことについて公平に審査を行えるかを問われ、「全く別な観点に立ってしっかりと審査していくことに変わりない」と述べ、中立性を守りながら審査していくという考えを示しました。石渡委員は、「福島第一原発のような事故を二度と起こさないという強い決意を持ち、精いっぱい責任を果たしたい」と抱負を述べました。
地震や津波が関係する審査にどのような姿勢で臨むか問われると、「不確かさはもちろんあるので、安全側に立って見ていくのは当然だ」と強調しました。
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