5月3日の憲法記念日に、ホテルニュータンダにて、東京で開催された憲法フォーラムをインターネット中継する集会を開催し、約60名の方が参加しました。
今回は、テーマを「参議員選挙の争点に憲法改正問題を!-96条・領土・非常事態-」と題し、コーディネーターを櫻井よしこ氏が務めるシンポジウム形式で、中谷元氏(自民党・憲法改正推進本部事務局長)、山田宏氏(日本維新の会・筆頭副幹事長)、江口克彦氏(みんなの党・最高顧問)が登壇しました。
シンポジウムでは、まず基調提言として、桜井氏より「今の国情を見て、心を悼めない人はいない。本来、日本人は隣人や家族等の共同体を大切にしてきた。そうした価値観を見直す動きがある。その為には、国家の価値観の根幹をなす憲法を見直さなければならない。」と訴えました。
続いて、登壇者よりそれぞれ発表しました。主な主旨は次の通りです。
中谷氏「日本は今、絆、命、誇りを守ることができない。原因は憲法にある。日本の国を守る憲法を改正する必要がある」
山田氏「人間は自立心を持たなければならない。教育も首長の仕事も如何に個々の自立心を育むのかが重要。ところが、今の憲法は国民の依存心を高める内容になっている。自立した国家・国民と成る為にも憲法改正が必要」
江口氏「憲法改正の為には、衆参3分の2以上の賛成が必要。現在、改憲条項である96条の改正に賛成している党は、自民・維新・みんなの3党のみ。来る参議員選挙で3党が121議席のうち101議席獲得しなければ96条の改正さえ実現できない。」
と述べました。
また、96条を改正し、改憲のハードルを下げる事への危惧については
中谷氏「国民主権であるから、国民は憲法について意識しなければならない。しかし、ハードルが高すぎると憲法への意識が下がる。」
江口氏「改憲のハードルを下げることに危惧するのは国民を信用していない証拠」
山田氏「憲法を変えると何か悪いことをしてしまうんじゃないのか?という自己不信がある」
とそれぞれの意見を述べました。
他には、
・尖閣問題で海上自衛隊と海上保安庁の合同訓練がなされていないのは、憲法の不備。
・オリンピックの警備は通常は軍隊だが、憲法の縛りによって日本は警察が担う。その為、他国から治安維持について心配されている。
・「静かな環境で」「十分な時間をかけて」などと知識人は言うが、それで結論がでるはずがない。活発な議論をし期限を決めて決断をだすべき。これ以上は先延ばしにできない。
などがそれぞれ発言されました。
なお、今回のフォーラムが翌日(5月4日付)の読売新聞に掲載されました。
また、関連して、5月4日付の長崎新聞には当会女性の会の副会長であり県連合遺族会の会長である山下裕子氏の「日本人として国旗の日の丸、国歌の君が代は憲法にきちんと載せるべき。戦争は絶対反対だが国として危機管理は必要。改憲は国民みんなに問うて考えればいい」とのコメントが掲載されました。