ひっそりと

いろいろ思うところをつらつらとつれづれに書いてみようかと。

匂いは記憶とリンクする

以前読んだ本に「匂いと記憶はリンクしている」と書いてあった気がする。

 

ちなみに私の本の読み方は完全にネットサーフィンの感覚なので、誰が書いたとかいつ読んだとか本題は何かとかは大抵ごっちゃになっている。小説は感動したものなどは作者もタイトルも覚えているけれど、感動しなかった小説やその他書籍は「うわさ話」レベルにしか私に残っていない。

炒飯

匂いと記憶のリンク、経験は度々ある。先日もあった。街中で中華料理屋からチャーハンの匂いが漂ってきた。その匂いが祖母(母の母、私が小学2年生からしばらく預けられた)が作ってくれたチャーハンの匂いに酷似していた。匂いを嗅いだ瞬間に祖母の家の間取りが脳裏に浮かんだしチャーハンの向こうに見える祖母の顔も鮮明に思い出した。祖母は元々は「良いところ」の娘だったけれど、祖父(祖母の夫)に苦労させられ中華料理屋で働いていたことがあった。そこで覚えたらしい祖母のチャーハンの腕前はなかなかのものであった。私は数度再現を試みたが成功には至っていない。

 

記憶にリンクするのは匂いだけでもないな、と思う。

今日久しぶりに大学生時代のCDを車で聴いた。Backstreet BoysのBackstreet's Backというアルバム。アメリカ留学時代にラジオでAs Long As You Love Meを聞いて震えた。もう!こんな風に愛されたい!と身震いした。当時韓国人男性と交際をしていたけれども、韓国っぽい、日本人の私からすれば窮屈な儒教っぽい、ルーツを重んじる韓国的結婚は「違うなあ」だった。「違う」とか思うあたり、私はその韓国人男性に何を賭してもと思えていなかったのだ。

BSB

それはさておき、「君の過去なんてどうでもいい、僕を愛してくれる限り」と歌うBackstreet Boysの歌詞は魅力的だった。当時はすでに自分の育った環境に負い目を感じていたので「過去をどうでもいい」と言ってくれる王子様に憧れを抱いたものだ。

「『私』を愛して欲しい」と、それはもう少女漫画のように望んでいた…。

 

2年後くらいのちに出会った夫は「王子様」とは程遠いな…と笑える。飄々としていて、悪く言えばのらりくらりとしている夫。

 

37才になって思うことは、人生に王子様なんていらない、と。ま、37才にもなって王子様とかいうワードを出しているだけでも「イタイ」けれども。

君の過去なんて気にしないとか浮かれたことを言う暇があったら、これからどうしたいかをお互い擦り合わせる方が建設的じゃないの。過去なんてその人の現在と付き合っていたら自ずと見えてくる(見えてこない分は無視して良し!)ものなので、過去がどうたらこうたら僕は気にしないなんて言っているような女々しい王子様なんてごめんだ。

 

とか色々考えてしまった。大学時代に「私の王子様~」とか考えていた曲で。過去の記憶とリンクしたものの、過去の感傷に浸るよりもマヌケな王子様批判で終結してしまった…。リンク良し悪し。