よく「世界を変える仕事をしたい」という人がいる。そこで挙げられる人物の筆頭はスティーブ・ジョブズだろう。
アップルがすごかったのは、単に革新的な製品を出すだけでなく、その革新的な製品が活躍する場を広げていったところにある。ライフスタイルを変化させるためには、製品だけではなく、インフラでなければならない。iPodとiTunesの関係がわかりやすい。
インフラを作るのは地味な仕事だ。「世界で初めてこの技術を搭載しました!」というのは派手でわかりやすいが、インフラにするためにはユーザーに続けて使ってもらうための工夫や活動の継続が必要となる。
でも、世の中の「世界を変える仕事をしたい」という人の大半は、革新的であることにしか興味がない。「世界を変える」には、奇抜で新しい物を出すだけでなく、それを継続して維持し、インフラになることが重要なのに。
「どうです! これは新しいでしょう! 世界を変えますよ!」と言うけど、実際にユーザーが使い続けるインフラになるかどうか?というのをまったく考えていないのではないか…と思えてしまう製品。それが自分にとっての「セカイカメラ」であった。
「セカイカメラ」以外にも同様の匂いを感じるものはあるが、それはまた別のお話。
「セカイカメラ」の終わりと未来 ARアプリの先駆けはなぜ失敗したか? - ZAK×SPA! - ZAKZAK
最初の開発者の井口尊仁氏ではないが、運営会社のtab(旧:頓智ドット)のCEO谷口昌仁氏がセカイカメラを総括する貴重なインタビュー。このインタビューで、ユーザーが毎日使う必要、必然性が低いことに気付いてなかったことに衝撃を受けた。開発スタッフではないユーザーが一ヶ月使えば気付くんじゃないだろうか…。
加野瀬未友(@kanose)/「セカイカメラ」の検索結果 - Twilog
いかに自分がTwitterで「セカイカメラ」について語ったかという記録。
個人的にはセカイカメラそのものより、セカイカメラを過剰に持ち上げて、その後にセカイカメラについて触れなくなった人が誰かを憶えておきたい。Apple持ち上げ系の人とすげえ重なるんだが。
— ask (@whirlpool) 2012, 11月 28
このリストは非常に面白そうなんだけど、作るのが大変そうである。
Tonchidot狂騒曲、ザ・ビデオ - TechCrunch
最初期の熱狂を示す記事。