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英に逸材16歳「夢は日本のフル代表」
サイ・ゴダード(3月18日)
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【スポーツ】<首都スポ>いつの日か日本代表 NZ生まれ帝京大留学生イラウア2014年9月20日 紙面から
ラグビーの大学選手権5連覇と黄金時代を築く帝京大。力強いランと強烈なタックルで鳴らすフランカー、マルジーン・イラウア(3年)は、2011年ワールドカップ(W杯)を制した世界王者ニュージーランド(NZ)から12年に来日した。納豆が大好き、ウクレレを弾くという来日3年目の留学生は、将来の最大の目標が「日本代表」だ。 (取材・構成、関陽一郎) −ラグビーを始めたのは? イラウア「まず6、7歳のころ、ラグビーリーグ【注】を始めたんだ。中学の3年間は(父の母国)トンガで、リーグをしていた。で、ユニオン(15人制)を始めたのは、オークランド(NZ)のケルストンボーイズ高から。転向の理由? リーグは退屈だったから(笑)。でも(高校卒業後は)ユニオンからまたリーグに戻り、プロになろうと思っていた。そこへ日本留学の機会がきたので、それに懸けてみようと」 −来日の理由は? 「知人経由で話を聞いたんだけど、実は2011年の地震と津波のことで、少し怖かった。そのとき、今も福岡に住むおじに相談したら『この好機をつかめ』と言ってくれて。おじは、僕が“悪ガキ”だったと知っていて、『日本は、おまえのよりよい将来の手助けをしてくれる。NZにいたら、愚かな仲間たちみたいになるぞ』と。そこで、参加した帝京大での2週間のトライアルが本当に楽しくて、『これが将来に向けての再スタートだ』と来日を決めたんだ」 −日本食、日本語で困ったことは? 「日本食はパーフェクト。アイ・ラブ・納豆! ご飯と一緒に食べるのが好き。あとはトンカツ、ラーメン。NZに帰るとラーメンを食べにいくけど、日本のラーメンはモットオイシイ。NZはマアマア(笑)。学校で勉強しているのはスポーツ医療。先生たちがすごく手助けしてくれるんだ。ひらがなはパーフェクトで、カタカナは70%くらい。でも、カンジ(漢字)は、オー・ノーだね(笑)」 −チームメートは? 「才能豊かな選手が多い。楽しい仲間ばかりで幸せ。センパイがいろいろと教えてくれるし。あまり出歩くことはないけど、時間があると、みんなで料理をする。僕はしたことがないから、教えてくれるんだ」 −趣味は? ウクレレを弾くと聞いたけど 「習い始めたばかりだけど、弾くよ。ウチは音楽一家でね。弟たちはギターやウクレレを弾く。僕は小さいころ、ピアノを習っていたんだ。ここでも、(岩出)監督から『ジーン(イラウアの愛称)、ウクレレ、持ってこい! 歌ってくれ!』と言われて、ちょっとしたショーをするよ」 −自分の持ち味は? 「パワフルランナーだと思っている。守備がだいぶ成長したと思う。NZでは守備が好きではなくてね。日本(のラグビー)は守備、タックルが好き。去年、帰国したときに試合に出たら、高校の旧友が『おまえがタックルするとはね』って驚いていたよ、ハハハ」 −オールブラックス(NZ代表)になりたいと思ったことは? 「なぜだか、一度もない。オークランド(州代表)か、ブルーズ(オークランド本拠のプロラグビーチーム)ではプレーしたいと思ったけど。日本にきてから帝京大の先輩、ツイ(サントリー、NZ出身のフランカー)が日本代表になったと知り、彼にできるのなら、俺にもできる、いつの日か日本代表でプレーしたいと、モチベーションになっているんだ」 −将来は? 「日本のトップリーグでプレーしたいけど、長い道のりだから、もっと努力しないといけない。日本で生活したいと思っているんだ。帰りたくないね。アイ・ラブ・ジャパン(笑)」 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中 PR情報
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