読書とは知識を吸収するためのものではなく
知識の体系を築くためのもの
稀代の読書家として知られるライフネット生命会長の出口治明氏が書いた『本の「使い方」』。この本は単なる読書本ではなく、人生における知の楽しみ方の本と言える。
1万冊読んだ人だから言えること
書籍のジャンルの中で、「読者」をテーマにしたものは数多く出版されていますが、これほど読書の本質に迫る書籍はなかったのではないでしょうか。ライフネット生命会長の出口治明さんが書かれた『本の「使い方」』です。
サブタイトルには「1万冊を血肉にした方法」とさり気に書かれていますが、1万冊とは尋常ではありません。50年(著者は64歳)で換算しても年間200冊。つまり週4冊ペースの読書を50年にわたって続けてこられたことになります。
しかも、その読書スタイルが半端ない。速読はしない。1行たりとも読み飛ばさない。読書は著者との真剣勝負と位置づける著者は、人の話しを聞くように書籍と対峙する、と言います。寝っころがって人の話しを聞かないように、机の前で姿勢を正して、著者が言いたいことに真剣に耳を傾けるのが読書。真剣に読めば、大事なことは自然と頭に入るので、付箋を貼ったり、マーカーを引いたりするようなことも一切しないのが出口流です。
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